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離乳食でイライラしていた私を変えた、オランダ人ママの言葉

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赤ちゃんに母乳やミルクをあげて、オムツを替えて、寝かしつけて。外を散歩したりお風呂に入れたり、昼も夜も忙しいママにとっては、さらに離乳食が始まると、赤ちゃんの食事の世話もしなくてはならないですよね。

息子と娘がまだ赤ちゃんだった頃、正直なところ、筆者はかなり離乳食が面倒でした。

筆者はおかゆもおかずもまとめて作って小分けにして冷凍する、という方法で乗り切りましたが、冷凍庫のストックがなくなってくると、「離乳食のストックを作らなくちゃ」とよく焦っていましたし、子どもが離乳食を食べたがらないこともよくありました。

なんとか食べてもらいたくて、食事にすごく時間がかかってしまうこともしばしば。でも子どもが食べない時は大人がいくらねばっても食べないもの。結局無駄に時間だけが過ぎて、「せっかく作ったのに!」とよくイライラしていました。

「離乳食ってめんどくさい。でも、離乳食をちゃんと作らなくちゃ、いろんな種類の食べ物をあげなくちゃ、ちゃんと食事を食べさせなくちゃ」

そんな思いで頭がいっぱいだった筆者。

しかし、ある赤ちゃん連れのママに言われた言葉が転機となります。

それは、筆者にとって少し意外に思えました。

赤ちゃん連れのママに言われた言葉

「離乳食? 別にそんなに面倒でもないけれど」

そのママの赤ちゃんはまだ8ヶ月くらい。横で上の子がおやつに食べている果物に興味がある様子。そのママは上の子のおやつから洋ナシをちょっと取り分け、軽くつぶしてあげていました。

「果物は赤ちゃんもよく食べるし、簡単だからよく使う。洋ナシもいいし、バナナはよくあげている。食べ物の大きさと硬さだけ注意しているけれど、上の子が食べている時に欲しがっていたらちょっとずつ分けてあげている。最近はパンが食べられるようになってきた感じかな」

ずいぶんお気楽、当初は思っていました。そもそも離乳食を「作る」という感覚があまりないようで、家族の食事の中から食べられそうなものをあげてみる、くらいの気持ちで進めているようです。

そのママは海外生活で出会ったオランダ人ママでした。

離乳食は普通の食事とは別に下ごしらえして作るもの、食事は規則正しく毎日決まった時間で、という筆者の感覚からは大きく違います。文化の違いもありますが、そのママがいい加減というのではなく、筆者の方が難しく考えすぎていたようにも思えました。

「離乳食を面倒に思ってしまうママは、離乳食作りをがんばりすぎているっていうことかも」

薄味でも味付けに変化をつけて、とか、赤ちゃんのためのレシピで、とかいろいろ考えて手間をかける必要はなかったかもしれない、と今になって思います。毎日ご飯にお味噌汁、という我が家だったら、ご飯とお味噌汁から取り分けて柔らかくするだけで、離乳食はほとんど済んでいたのかも。

離乳食は特別なもの、ではなかった!

だしの味やご飯の甘味や粘りをおいしく感じるのは、小さい時から食べ続けている家庭の味だからであって、それが家庭の味でない人にとっては必ずしもおいしいわけではないようです。

日本人でない子に白いご飯を出しても「このお米、ベタベタしてるー!」と残されることが多いですし、日本人の子でも海外生活が長いと、だしの味が苦手という子もいます。離乳食の期間だけでなく、もっと長い時間をかけて、家庭の味や子どもの味覚は育っていくように思えました。

「離乳食だけを特別なものに考える必要はなかったかも。家族で一緒に同じ食事をするのが離乳食のゴールなのだから」

手の込んだ料理でなくても、豪華な食材を使わなくても、いつもの「普通」の食事が一番ほっとするもの。離乳食だけでなく、ずっと毎日食べる家庭の味も大切にしたいですね。

文・野口由美子