今知っておこう!子育て世帯の生活をサポートする政策は?【東京都定例記者会見 ママ向けレポート】
子どもの受験や卒園・卒業、入学・進級に向けた準備が慌ただしいこの時期。行政の動きはなかなか目に入りにくいものですが、少しだけでも知っておくと春からの生活に役立つかもしれません。
1月26日(金)の「東京都定例記者会見」では小池百合子都知事より、「未来の東京」戦略のバージョンアップとして、子ども一人ひとりに合わせたさらなる子育て支援政策が示されました。月額5千円の給付が行われる「018サポート」やこどもDXなど、ママたちに必要な情報をピックアップしてお届けします。
「018サポート」だけでは終わらない。さらなる子育て支援の実施へ
東京都は「子供の笑顔があふれる都市」の実現として、出会いから結婚~子育てに至るまでシームレスな支援を展開しています。子育て支援においては、昨年スタートした、18歳までの子どもに対して月額で5千円を給付する取り組み「018サポート」を継続。加えて、学校給食費の負担軽減に向けた区市町村の取り組みを東京都が後押しする予定です。
学費支援としては、高校などの授業料支援で所得制限を撤廃し、保護者等の所得に関わらず安心して学べる環境を実現するとのこと。私立中学校等に通う生徒の家庭に対しては10万円支給、高等学校や都立大学等は実質無償化となる予定です。
国際交流プログラムの開始
また「国際競争力の強化」の一環として、都立高校生等を海外に派遣する国際交流プログラムを新設。海外との交流を通して、子どもたちは歴史や地理、経済、文化など、さまざまな分野について興味を持って取り組めそうです。
こどもDXで子育て支援
東京都ではこれまでアナログの環境での作業から脱却するべく、デジタル化を推進してきました。なかでもママたちが妊娠から産後の子育て期に必要な情報をデジタル化する「こどもDX」を推進。DXというと概念が難しい言葉ですが、東京都ではDXで「都民が実感できるサービスの質の向上を目指す」としています。こどもDXではたとえば、子育てに必要な情報が先回りで届く「プッシュ型子育てサービス」などが実現可能に。必要な情報がより効率的に提供され、ママたちの負担が軽減されることが期待されますね。
仕事と子育ての両立支援
起業を目指す女性に向け、資金調達や事業計画作成のサポートも予定されています。たとえば、子育てをしながら仕事をしたいと考えた場合、企業に勤めるほかに、自分の得意分野での起業を考えることもあるでしょう。その際に、東京都の女性起業支援を活用することで、必要な情報を過不足なく集め、スムーズな起業につなげることができます。これによって女性が自分らしく輝く社会を実現することにつながりそうですね。
子どもたちの安全・安心な暮らしの実現
会見の冒頭、年始の能登半島地震について都知事からご発言がありました。現在東京都からもさまざまな支援がなされているようです。
また東京都では「TOKYO強靭化プロジェクト」の一環として、地震や自然災害への強化対策をアップグレードしました。100年先も安心な東京を築き上げるため、地域防災訓練において防災備蓄などにかかわる費用全額を支援。住宅の耐震化や市街地の不燃化をすすめるとともに、災害などによって停電しても自宅で生活しやすいマンションを「東京とどまるマンション」として登録・公表し、広めていきます。現在、マンションへの引っ越しを考えているママたちは、「東京とどまるマンション」について一度チェックをしてみてはいかがでしょうか。
子育て世帯への安全対策としては、防犯カメラの新設と地域の見守り活動への支援が拡充されるとのこと。地域との連携によって、子どもが犯罪被害に遭うのを防ぐことができます。私たちも子どもたちがより安心して過ごせる街づくりを進めていきたいですね。
これらの取り組みは、ママと子どもたちが豊かな生活を築くための基盤を強化します。今回の東京都の発表、予算案から見えたさまざまな施策についても、自分たちに関係があるかもしれません。ぜひ積極的に調べてみてください。
取材、文・長瀬由利子 編集・編集部