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給与や待遇面で働けない”保育士”……。待機児童ゼロ宣言とwin-winな関係になるには

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政府は重要政策の一つとして“待機児童ゼロ”を掲げましたが、この政策に伴って保育現場の人員不足が問題となっています。つまり、保育業界を支える保育士の復職が困難な状況にあるというわけです。保育園に申請しても待機の状態が続く保護者は「なぜ保育士資格を持っている人は保育業界に復職しないの?」と思うかもしれませんが、保育資格を持っている方にも切実な事情があります。

保育士資格を持っている方の復職事情とは

自身の子育てが落ち着いたなどの理由から、保育業務への復帰を考えている保育士資格を持った方もいるでしょう。しかも現在では“待機児童問題”や“保育事業は多様化”などの影響もあり、保育士資格保有者の需要は社会的に高まっているといえます。

中長期的な目で見れば新卒保育士の採用・教育も重要ですが、社会からの需要に素早く追いつくためには、すでに一定以上のスキルを持っている保育士の復帰が大きな手助けになることでしょう。しかし、保育現場は人員不足……。ここで注目するべき“潜在保育士”です。保育士資格を持っている方の中には、結婚や子育て、労働や賃金などの面から就業の意向がない“潜在保育士”がいます。

潜在保育士は条件や不安要素を取り除くことで3割就業できる

厚生労働省から委託を受けた「株式会社ポピンズ」が潜在保育士に行った調査によると「なぜ保育業界に復職しない」のかというアンケートに、29.6%が「求職しているが条件に合う求人がない」、26.4%が「就職に不安がある」と回答しています。(回答数216人)

つまり、給与面などの条件を整えれば約3割、待遇などの不安要素を取り除くことで約3割の人員を確保することができるということです。

保育士資格を持った方が長く活躍できる社会になるため

保育現場のニーズに答えようと、保育現場に復職したいと思う方もいますが、待遇の悪さや自身の子育てによる制限などから諦める方が多いのも事実です。このとき就業者として大切なのは、これまで培ったノウハウをいかすことができ、なおかつワークライフバランスの取れる環境を見つけ、両者のバランスを保ちながら働くことですね。

人手不足が叫ばれている保育園で、自分の就業条件と合った求人があれば問題ありませんが、なかなか合う求人がないのであれば「保育園」にのみこだわる必要は必ずしもありません。

民間企業の社内保育施設の開設が進んでいる

現在、政府が子育て安心プランに基づいて平成34年度末までの保育の受皿を約32万人分に拡大したことで、民間企業の社内保育施設の開設が各所で進んでいます。これにより、企業の社員として保育業務に従事することができる保育資格を有する方の募集枠も大幅に増えました。

企業所属になるため保育園での就業とは異なり、会社によってはボーナスが出たり明確な昇給昇格の基準があるなど、保育園とはまた違った形でキャリアを積むことができるのです。また、民間企業の場合時短勤務の用意や産休の推奨など、社内保育ならではのメリットもあるそうです。

条件に合う求人が見つからなければ“保育園”にこだわる必要はない

潜在保育士の方の中には「保育士として条件の合う仕事がしたい」「過去の経験を元に復職したいけど、自身の子育てと両立できるかが不安」など就業に対するそれぞれの思いがあります。今回、政府が子育て安心プランとして保育士の待遇に声を挙げたため、より働きやすく、なおかつ自身の家庭と両立がしやすい理想的な就業条件が整う未来も近くなりそうです。

文・編集部 編集・物江窓香

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