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【体験レポート】ネットで小児科医に直接相談ができる「小児科オンライン」を実際に利用してみました

「今すぐ救急外来に行く必要があるかを知りたい」「自宅での看病の方法を知りたい」「日ごろの子どもの様子で気になることがある」。そんな時、小児専門医に相談できる「小児科オンライン」。相談時間は子ども1人につき1回15分。LINEやSkypeなどを使ってどのくらい聞けるのか、実際のやりとりを公開します!

対象者:2歳の女の子
症状:急な発熱(38.0度)
アクセス方法:メッセンジャー

<過去の先生へのインタビューはこちら>

小児科医としての自分の関わりが子どもの未来を作っていく

発熱時は水、塩、砂糖がバランスよく入った経口補水液を!

相談者:今(夜8時)子どもの体が熱く、熱(38.0度)があるようです。少し鼻水もありますが、熱以外の症状はないので救急外来にいかなくてもいいかなと思うのですが、自宅でできることはありますか?

橋本先生:お風邪かもしれませんね。今からできることは、水分を普段よりも多めにとることと、よく休養することです。体温があがると、気づかないうちに皮膚や粘膜から水蒸気となって水分が失われていきます。そのことで、水分が足りない状態、いわゆる「脱水」傾向になります。脱水傾向になることで、ぐったりしてしまったり、心臓がドキドキしたりします。これを避けるために、こまめな水分補給が必要になります。

相談者:水分補給は水や牛乳とかよりも塩分の入った経口補水液、スポーツドリンクなどのほうがいいのでしょうか?

橋本先生:発熱時の水分補給には、3つ大切な要素があります。それは水、塩、砂糖です。体を維持するために、最低限この3つは必要です。水が必要な理由は先に述べた通りです。

塩分が足りなくなってしまうと、体のバランスが崩れ、具合が悪くなります。糖分が足りなくなってしまうと、低血糖といって、とてもぐったりが強くなってしまいます。そしてこれら3つには、体に吸収されやすい配合バランスがあります。それを実現しているのが、「イオン水」「経口補水液」という名前で売られているものです。

これらは体内に吸収されやすいよう理想的な配分になっていますが、お子さんによっては味が好きではないという子もいます。これらの塩を少し減らして砂糖を多くし飲みやすくしたものが、「スポーツドリンク」として売られているものです。

なので、お熱のときに私が勧めているのは、まず「経口補水液」。そして味が嫌いなら、「スポーツドリンク」または「牛乳」。それでもだめなら何らかのジュースです。水だけ、お茶だけは避けてもらっています。どうしてもお茶が好きというお子さんには、「2回に1回でいいから経口補水液も飲んでね」と伝えています。乳児の場合は、母乳、ミルクの合間に経口補水液を追加してあげるといいでしょう。

相談者:発熱時は、水だけでは十分な水分補給ができないということを初めて知りました!
薬局で買った経口補水液を飲ませようとしたのですが、なかなか飲んでくれませんでした。そんな時は口当たりのいいスポーツドリンクなら飲んでくれるかもしれませんね。普段は甘いものを避けているのでスポーツドリンクなどは飲ませていませんが、熱がある時は必要かもしれませんね。

発熱+ミルクの飲みが極端に落ちている、ぐったりが強い時は要注意

質問者:現在はちょっと熱が高いなというくらいですが、どのような状態の時は救急外来を受診したほうがいいのでしょうか?

橋本先生:月齢3カ月未満の赤ちゃんの場合は、速やかに救急外来に行く必要がありますが、お子さんは2歳ということなので、熱があっても眠れる、熱以外はいつもと同じ様子というときは急いで受診する必要はまずありません。
熱以外に、ぐったりが強いといった様子がある場合は、救急外来を受診したほうがいいサインです。ただ、判断に迷うときもあると思います。そのときはぜひまた「小児科オンライン」をご利用ください。このまま元気に過ごされることを祈っています!


橋本直也 先生
都内小児科クリニック勤務。小児科専門医。日本大学医学部卒。聖路加国際病院にて初期研修、国立成育医療研究センターにて小児科医研修。東京大学大学院にて公衆衛生修士号取得。
小児科医にLINE、電話、テレビ電話から相談できる「小児科オンライン」を運営。「救急外来に行くべき?」「子どもの発達が気になる」そんな時気軽に利用できるサービスを目指す。

取材・文、間野由利子

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