＜介護のイメージは＞【前編】みんなは親の介護をしたいと思う？毒親でも介護している人がいる……
人生の壁となる大きな問題といえば、介護が思い浮かぶのではないでしょうか。
「平成30年版高齢社会白書」で行われた「介護を頼みたい人」についての調査によると、男女別で最も多かったのは、男性の場合56.9%で「配偶者」、女性の場合39.5%で「ヘルパーなど介護サービスの人」でした。また、男女共に多かったのが「子ども」という回答で、男性は3番目の12.2％、女性は2番目で31.7％もの人が、自分の子どもに介護をしてほしいと望んでいるようです。しかし介護する側としてはどうなのでしょうか？
『親の介護をしたいと思う？ まだ先の話かもしれない人や、すでに介護している人も含めて、育ててくれた親だから介護するのは遠方であろうがなかろうが当たり前だと思う？』
さっそくママスタコミュニティのこの質問に集まってくれたみなさんの回答を見ていきましょう。
すでに「仕方がなく介護をしている」
すでに今現在、「仕方がなく介護をしている」という方々がいました。この「仕方がなく」というのは、自分が望んでいなくても世間体を考えて介護をせざるを得なくなっていたり、介護される側が実子以外の介護を拒否をしていたりと、みなさんなにかしらの理由で介護せざるを得ない事情がある様子です。
『毒親の介護にもう疲れてしまった。私の事を陰で「産まなかったら良かった」とか、「女の子は可愛くない」とか散々文句言っていたくせに、可愛がっていた息子たちは協力していませんよ？ 仕事まで辞めて介護しているけれど、私の好きな食べ物も知らなかったし虚しい。もう嫌だ』
『昔から好き勝手して家族を振り回して来た親。関わりたくないのに仕方なく介護している』
『施設に入所したのに問題を起こして追い出された。認知症で色々大変。何でこんなにこの親に振り回されなきゃならないのか』
これから「親の介護をすると決めている」
「親の介護をすると決めている」との回答も。しかしそのなかの多くの人たちが、「うちの家庭の事情を考慮してのこと」と前置きを入れています。親がたくさんの愛情を注いでくれたから、自分も親に恩返しをしたいから、などという気持ちの表れが今後の介護に反映されているようです。
『もう父しかいないけれど、今でもたくさん助けてくれている。母の介護もしっかりやっていた父だから、最後まで介護して寂しい思いをさせないようにしたい。私や兄家族に迷惑かけたくないし「ポックリ早めにいきたい」って父は言うけれど、「長生きしてね」と話している。これは私の家の話だから、どの家庭も「子がすべき」とは思ってない。色んな事情もあるだろうからね』
『介護なんて相当なストレスだろうからやりたくはないけれど、親には迷惑かけているし、本当に恩があるからやるつもりでいる。本人はそうなったら「施設に入る」とか言いそうだけどね』
また、自分ひとりだけでなく、福祉の支援を受けながら介護をしようと思っているという声もありました。
『福祉の支援を受けながら、足りないところは私がサポートするつもり。例えばホームヘルパーなら、ホームヘルパーがいない日は私が行ったり。どんな老後になるかわからないけれど、お互い楽しめるように、福祉をうまく利用していきたいと考えているよ』
たとえ大好きな親であっても、すべての介護を担っていたら、つらくなってしまうこともあるでしょう。しかし福祉の支援を受けながらであれば、介護の負担もぐっと軽くなるはず。だからこそ、「自分でもある程度の介護ができるのではないか」と考える人も少なくないのかもしれませんね。
文・物江窓香 編集・古川純奈 イラスト・Ponko
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