懐かしの米騒動！コメ不足のころタイ米を食べたママたちの思い出たち
私たち日本人が毎日食べるお米は日本のソウルフードのひとつですね。1日1食はお米を食べる、というご家庭は少なくないのではないでしょうか。万が一、異常気象などでお米が不作になり、国産のお米が手に入らなくなったら！？ 日本人は本当に困ってしまいますよね。実は過去に一度、冷夏の影響でお米が不作になり、国産のお米が食料品店の店頭から消えたことがありました。平成5年に起きた「平成の米騒動」です。今回ご紹介するのは、平成の米騒動にまつわるママからの投稿です。
『小学生ぐらいのときにタイ米食べた記憶がある。タイ米しか売ってなくて。誰か覚えている人いない？ あれはなんでタイ米しかなかったんだっけ？』
投稿者のコメントにあるように当時の日本はタイから米を輸入し、コメ不足をしのぎました。ママたちは当時のことを覚えているでしょうか。
懐かしい！ パサパサで口に合わなかったという声も
『冷夏による米の不作で、緊急輸入のタイ米やブレンド米を給食で食べた記憶がある。あとはカルフォルニア米も。家では普通に日本米を買っていたから、給食のみでまずい米だった』
『あるある。懐かしい！ 冷夏で米不足だったんじゃなかった？ 細長くてパサパサしていた記憶』
『国産米がなくなったんだよね。タイ米ばっかりになって……。ちょうど私1人暮らし始めたばっかりで、ドライカレー、チャーハンばかり作っていた。そのままじゃ食べられなかったよね』
『パサパサのやつだよね。カレーライスにしたら大丈夫だったけれど、白米で食べるのはキツかった思い出』
『うちは1回だけ試しに母親が買ってきたんだけど、「マズっ！」ってなって結局食べないで捨てた。忘れもしないあの食感。米不足とはいえ、米には困らなかったから、やっぱりタイ米は合わないわ』
ママたちから「懐かしい」という声とともに、続々と当時のエピソードが寄せられました。ママたちの声にもあるように、ジャポニカ米に慣れている人にとって、タイ米の味や食感は衝撃的なものだったかもしれません。ちなみにジャポニカ米は、粒が丸くて短く粘り気があり、炊くと美味しく食べられるのが特長です。一方、インディカ米の一種であるタイ米は粒が細長く、粘り気のなく炊くとパサパサになるのが特長です。当時、同じお米でもこんなに味が違うものかと驚かれたママもいるのではないでしょうか。
「初めて異文化に触れた」「エスニック料理にすると美味しかった」ママたち
『パサパサのお米好きだからタイ米は美味しいって思った記憶ある』
『美味しいよね。日本と違って古い米の方が香りが強く美味しいんだよね』
『うちの親はタイ米を楽しんでいたな。タイ人にグリーンカレーの作り方を教わったり、パキスタン人に炊き込みご飯の作り方を教わったり』
『親が普通に炊いて出していたから「美味しくない！」って大量に余っていた。今思えばタイ米に合う調理方法すれば美味しく食べられたのに』
『チャーハンとかピラフはパラパラにできるし、丼ものも汁吸ってべちゃべちゃにならないからよかったよ』
『あれはあれでいい経験だったような。異文化に触れたような』
タイ米は調理法によっては美味しく食べられるという声もありました。お米の特長に合わせた調理をすれば、美味しく食べられるでしょう。タイ米の場合は日本のお米と同じのように炊くのではなく、煮て食べるようです。とくにカレーなどの汁物とタイ米はマッチしますよね。「異文化に触れた良い経験」と振り返るママもいました。
困っているときに助けてくれたタイに感謝！
『うちの母がお料理上手で、タイ米をチャーハンやピラフにしてくれたから美味しく食べられたよ。「まずいまずいと文句を言っている人は食うな！」って思っていたな』
『タイ米も調理法を工夫すれば美味しく食べられるし、なによりも困っている日本にたくさん輸出してくれたことに感謝しかない。食べ物はなんでも、ありがたくいただくものだよね』
困っている日本にお米を輸入してくれたタイに、感謝するママの声もありました。いつかまた米不足となり、米騒動のようなことが起こるかもしれません。もちろん自国で困らないように、対策を練ることが先決ではあります。しかし困った時は、国境を超えて助け合う意識を持っていたいですよね。ママたちの経験をもとに、子どもたちにも食の大切さ、米の豊かさを伝えていければいいですね。
文・安藤永遠 編集・しのむ イラスト・金のヒヨコ
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