今どきパパは「自分らしく」「楽しく」家事・育児!周囲の理解が少ないのがネック?
以前に比べ最近は、パパが積極的に育児参加する家庭は珍しくないのでしょうか。育児に参加する男性を持ち上げるような「イクメン」という言葉さえ、もはや時代遅れなのかもしれません。
先日発表されたのが「令和元年のパパに関する意識調査」(家men総合研究所)。育児に対するパパたちの意識は、果たして本当に以前とは変わってきているのでしょうか?
積極的に家事・育児参加する、頼もしい令和のパパたち
調査に協力したのは、20〜40代の首都圏(1都6県)に住む有配偶男女約1,000名です。まず尋ねたのが「令和時代の男性は、家事・育児を行うことは当然か?」という質問です。その結果「とてもそう思う(34.7%)」と「そう思う(49.4%)」を合わせ、肯定派が8割以上(84.1%)!
問いに「令和時代の男性は〜」と入っているのでなんとなく意識が引っ張られている可能性もありますが、まずまず高い結果といえそうです。回答傾向に男女の差はほぼなかったそうです。
実際に「令和元年に、家事・育児を積極的に行ったか?」とも聞いています。その回答が、こちらです。
男性のみの回答なので女性からは違う見解が寄せられるかもしれませんが(笑)、「積極的に行った(20.6%)」「まあ、積極的に行った(45.1%)」を合わせると7割近く(65.7%)が実践しているという結果になりました。「まあ」と回答している男性が一番多いのは、「自分はやっているつもりだけれど……」という謙虚さの表れかもしれません。
一方で今の世の中で「男性が家事・育児を行うことを当然と考える人は少ないか?」という問いに対しては、「とても少ない(17.7%)」「少ない(44.2%)」の合計が6割以上(61.9%)となりました。
さらに世の中で味わう感覚として当てはまるものを聞いたところ(複数回答)、「社会・企業の制度、仕組みが整っていない(51.2%)」、「育休の習得への理解がない(41.1%)」、「男性が家事育児を行うことへの偏見がある(28.9%)」がトップ3。家事・育児に参加したい気持ちはちゃんとあるものの、周囲の理解が少ないために思うようにできていない。そんなパパ像が浮かびます。
家事・育児をポジティブにとらえるパパが多数!
男性自身の意識が変化するスピードに、現状では社会の意識が追いついていないのかもしれません。そんな令和の時代にふさわしいのは、いったいどんなパパ像なのでしょう(複数回答)?
もっとも多かったのが「今までの父親像にとらわれず”自分らしく”家事・育児を行う(59.7%)」。僅差で「”自ら進んで楽しんで”家事・育児を行う(58.3%)」が続きます。「父親とはこうあるべき」というような固定観念から抜け出し、家事・育児をポジティブにとらえる人が多いといえそうですね。また「仕事の予定と同じくらい、家族や子どもの予定を優先する(35.0%)」「地域の行事や学校の行事にも積極的に参加する(32.8%)」といった、家庭内だけでなく対外的にも進んで参加しようとするパパ像を挙げた人も少なくありませんでした。
そうしたパパ像に近いイメージの有名人も聞いています。
2位以下を引き離して第1位となったのが、5児のパパ「つるの剛士さん(30.6%)」。今ほど男性の育休が浸透していなかった時代に、いち早く育休習得したことでも話題になりましたよね。
2位の「中尾明慶さん(14.4%)」、3位「杉浦太陽さん(12.3%)」は、ともに平成後半から積極的に育児参加しているイメージの強いおふたりです。さらにパパになりたての環境大臣「小泉進次郎さん(8.9%)」は、育休宣言したことで注目が集まったよう。
以下「りゅうちぇるさん(8.1%)」、「横山だいすけさん(5.7%)」、「山里亮太さん(5.5%)」、「賀来賢人さん(4.5%)」、「二宮和也さん(2.0%)」、「三浦春馬さん(1.4%)」がトップ10入りしました。山里さんや二宮さんにお子さんはまだいませんが、「きっとよいパパになりそう」というイメージなのかもしれません。三浦さんはドラマでやったパパ役の影響が大きいようです。
家事・育児に対する男性の意識が少しずつ変化してきた、平成時代。周囲の理解や社会環境がさらに変化していけば、パパたちの意識変化もさらに加速していきそうですね!
・調査対象:20~49歳の有配偶男女
・調査地域:1都6県(東京都、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、神奈川県)
・調査方法:インターネットリサーチ
・調査時期:2019年12月11日(水)~12月13日(金)
・調査機関:家men総合研究所(株式会社東北新社)
文・鈴木麻子 編集・しらたまよ