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赤ちゃんを抱っこして自転車に乗ってはいけない!ママと子どもの安全のために自転車の交通ルールをおさらいしよう

※2018年9月時点の情報です。

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ママと子どもたちが気軽にお出かけするときに力強い味方となる乗り物のひとつが、”幼児二人同乗用自転車”です。毎日のように使っているママは多いのではないでしょうか。この”幼児二人同乗用自転車”、運転するためには年齢制限があるのです。何歳かわかりますか?

2018年9月21日から9月30日までは「秋の全国交通安全運動」です。いつも通る道で、つい気持ちが緩んでしまって事故に遭いそうになってヒヤっとした、という経験のある方もいるかもしれません。この機会に、改めて自転車などの交通ルールをおさらいしてみましょう。

秋は事故が起こりやすくなる!?注意すべき時間帯とは

「秋の全国交通安全運動」は交通ルールの順守や交通マナーの実践などを通し、交通事故防止の徹底を図る運動です。最終日の9月30日(日)が“交通事故ゼロを目指す日“になっています。

「秋の全国交通安全運動」にはいくつかの重点項目があります。子どもと高齢者の安全な通行の確保と高齢運転者の交通事故防止、全ての座席のシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底、飲酒運転の根絶ともにあげられているのが、”夕暮れ時と夜間の歩行中・自転車乗用中の交通事故防止”です。

運動が行われる秋ごろの夕暮れは日没時間が早まることから例年、夕暮れ時や夜間に歩行中や自転車乗車中の交通事故が多発する時期なのだそう。夕暮れ時や夜間の事故を予防するためには、反射材を使用すること、夕暮れ時から早めの前照灯(ライト)を点灯させることが必要です。

また子どもを持つママたちには重要な幼児二人同乗用自転車の安全利用の促進が挙げられています。

幼児二人同乗用自転車の安全な乗り方とは

”幼児二人同乗用自転車”とは、運転者のほかに子ども2人を乗せるために自転車そのものが特別な構造になっている自転車のことを言います。従来の自転車よりも強度やブレーキ性能、安定性を重視した作りになっており、安全基準を満たした自転車には、BAAマークや幼児同乗認証マークなどが付いています。

幼児二人同乗用自転車に”特別な構造”が必要になる理由

なぜ、幼児二人同乗用自転車には子どもを乗せるための特別な構造が必要なのでしょうか。それは子どもを最大2人乗せることにより、乗車しているときや自転車から降りて押しているときに自転車がバランスを崩しやすくなり、子どもを乗せたままの状態でも倒れてしまう可能性があるからです。筆者は幼児二人同乗用自転車の前部幼児用座席に子どもを乗せたまま自転車を押して歩いていた時、急にバランスを崩して自転車もろとも倒れてしまった経験があります。筆者も子どもも大したケガをしなかったのは、子どもがヘルメットを被りシートベルトをしていたことに加え、自転車が”特別な構造”で作られていたからかもしれません。

子どもを幼児二人同乗用自転車に乗せるとき、子どもにシートベルトやヘルメットを着用させるのは子どもの安全のために親ができる最低限のこと、といえます。さらに道路交通法は幼児二人同乗用自転車の安全な乗り方をどのように定めているのでしょうか。

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幼児二人同乗用自転車に幼児を乗せて運転できるのは16歳以上

幼児二人同乗用自転車に子どもを乗せて運転することができるのは、「16歳以上」であることが前提となります。たとえきょうだいであろうと16歳未満の子どもが幼児二人同乗用自転車に幼児を乗せて運転することは法律では認められていません。

幼児を座席に座らせない場合は「確実に背負う」こと

基本的に道路交通法では自転車の二人乗りは禁止されています。しかし地域を管轄する警察が定めた道路交通法細則によっては、幼児1人をひもなどを使い確実に背負った場合に限り、自転車を運転することが認められています。抱っこで乗ることは認められていません。

幼児2人をそれぞれ幼児用座席に乗せた場合、ひも等で確実に背負っても自転車を運転してはいけない

運転者1人に対して、乗る幼児が3人以上となるのは禁止です自転車の前後に幼児用座席をセットし、2人の子どもにシートベルトやヘルメットを確実に装着して乗った状態で、16歳以上の人が運転するのは問題ありません。この状態に加えて、たとえおんぶでも幼児をもう1人連れて自転車を運転することは道路交通法で禁止されているのです。同行しなければならない子どもが3人以上の場合は、自家用車やバスなどの公共交通機関、あるいはタクシーを利用することになるでしょう。

ペダルなし二輪遊具は公道では使わない!子どもを交通事故から守るために過去に起こった事故を知っておこう

悲しいことですが、日本のどこかで毎日のように交通事故は発生しています。いつ自分や家族の身に降りかかるかわかりません。自分と家族の安全を守るためには過去に起こった事故を知っておくことも有効な方法のひとつです。

子どもが成長するにしたがって自転車の練習をさせるという保護者もいるでしょう。子どものバランス感覚を上達させる、として人気の乗り物のひとつに、“ペダルなし二輪遊具”(トレーニングバイク、ランニングバイク)があります。この商品の特長としてブレーキやペダルがついていない商品があるという点が挙げられますね。

ペダルなし二輪遊具は、自転車ではありません。たとえ後輪にブレーキがついている商品であっても、自転車のように公道を走ってはいけません

ブレーキのついていないペダルなし二輪遊具で下り坂を走る場合、速度を落とすことができないため、親が走っても追いつけないほどの速度が出るのだそうです。速度が出ているため、転倒した時に子どもが受ける衝撃も大きくなってしまうのだとか。ペダルなし二輪遊具で子どもが遊ぶときには、各メーカーから出されている使用上の注意をよく読み、守って使うようにしましょう。子どもをペダルなし二輪遊具に乗せながら一緒に公園などに行くのではなく、例えば、ペダルなし二輪遊具は荷物として持参し、幼児二人同乗用自転車に乗って公園などに行ってから安全にペダルなし二輪遊具で遊ぶようにしましょう。

Boy in helmet riding a blue balance bike (run bike)

決められた方法で安全に使用すれば交通事故に遭う確率を下げられるはず

どんな道具であっても、決められた安全な使い方をすればケガをする確率は下げられるはずです。それは楽しい遊具であり、便利であるペダルなし二輪遊具や幼児二人同乗用自転車でも変わらないはず。交通ルールを守って使用することで交通事故に遭う確率を下げることができるのではないでしょうか。「秋の交通安全運動」をきっかけに、もう一度自転車に関する交通ルールをおさらいしてみましょう。ママと子どもたちの安全のために。

文・しのむ 編集・しらたまよ