子どもが「学校に行きたくない」と言い出したときに、親がすべきこととは #ママが知りたい子どもの教育
「おなかが痛い」「頭が痛い」。さっきまで元気に朝食を食べていたはずの子どもが、登校直前になると必ず言い出すこの言葉。その裏にあるのは「学校に行きたくない」という気持ち。こんなとき、ママはどうしたらいいのでしょうか? お母さんが集まるコミュニティ事業『てらこやクロス』の主催者であり、2児の父親でもある櫻井俊輔さんに「子どもの登校渋り」についてお話を伺いました。
学校に行きたくない理由は「なんとなく」と「明確な理由」の2つ
子どもが学校に行きたくないというときは、「なんとなく行きたくない」と「明確な理由があって行きたくない」という2つの場合があります。ママは、まず子どもがなぜ学校に行きたくないのか理由を聞いてあげましょう。「なんとなく行きたくない」という場合は、たいてい子どもは「頭が痛い」「おなかが痛い」と言い出します。その場合「おなかが痛いなら、病院に行こうか」といいます。
たいていの子どもは、「おなかが痛い=家で休める」と思っているので、「病院に行こう」といわれたとたんに学校を休むのをあきらめて「やっぱり大丈夫」といって何事もなかったかのように登校していくのです。もしくは、「1度学校に行ってみて、どうしてもだめだったら保健室に行きなさい」といって送り出してあげましょう。
ここで1番やってはいけないことは「しょうがないわね。今日は家にいなさい」ということです。家に居ることを許すと子どもは「頭が痛いといえば学校が休める=さぼり癖がついてしまう」のです。「頭が痛い」「おなかが痛い」などといって、「なんとなく学校に行きたくない」という場合は、「学校に行くか、病院に行くか」の二者択一を行わせてください。たいていの場合は、この方法で解決します。
学校を休む場合は「家で何をするか」を決めておく
「明確な理由があって行きたくない」という場合は、「学校の勉強はつまらない」など学校に行きたくない理由をはっきり口に出していいます。この場合は、学校に行かないで家で何をやるかをはっきり決めて、休ませてあげるのもいいでしょう。自分で自主学習するのか、図書館に行って本を読むのか。お父さんやお母さんの仕事が手伝えるようであれば、手伝わせてあげるのも手です。
このときに大事なことは、親子でしっかり対話を持つこと。家にいてゴロゴロしてゲームをやっているようでは、ずる休みです。学校に行かないのであれば、何をするのかを自分で決めさせて、できれば親が気分転換に外に連れ出してあげる。
親としては「このまま子どもが学校に行かなくなってしまったらどうしよう」と心配になるかもしれませんが、外に出て人とのコミュニケーションを取っていれば大丈夫。自分で勉強する必要があると感じれば、ちゃんと学校に戻って勉強するようになるのです。
取材、文・長瀬由利子 編集・北川麻耶 イラスト・Ponko