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ビッグダディ:第2回 1回目の放送を見た時は、すごく気持ち悪かったですね

ビッグダディこと林下清志さんのインタビュー第2回目の今回は、放送の度に多くの反響があった『痛快!ビッグダディ』の裏側について、いろいろお話を伺っていきます。

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ビックダディと呼ばれるきっかけは?

もちろん、あの番組がきっかけです。
『ビッグ・ダディ』というタイトルの洋画が以前あって、あの番組の密着VTRを見た放送作家さんが「この人、まさにビッグダディだね」と言ったことで決まってたみたいです。

それはもう、俺の意見とかではなく知らないところで勝手に決まっていました。
なので、最初は「ビッグダディ」と呼ばれることに本当に違和感があって、慣れなかったですね。

テレビ放送の後は、周りの方からの反響もすごかったですか?

それはもうすごくありました。こちらは、カメラが生活の中にあって、普段の生活をしているだけのつもりなんだけど、テレビを見た人からはいろいろな反響があるので、テレビの影響力には驚かされることばかりでした。

前にも話したように、あの番組の内容が真実ではなくて、実際うちの家庭はテレビで見る10倍くらい面白楽しく暮らしてる。
毎日、朝から晩までみんなで大笑いして暮らしてるんだけど、それでは番組にはならないんですよね。テレビというのは、ヒューマンドラマがないと成り立たない。
だから、すごく些細ないさかいが大げさに取り上げられて、周りの方にすごく心配をかけるなんてことはよくありました。

それは具体的に言うとどんなことですか?

あの番組を見ていた人は、俺と美奈子さんは毎日毎日、24時間夫婦ケンカをしている夫婦に見えていたと思うんですけど、実際は、半年密着しているうちに2回しか夫婦ケンカをしていないんです。
でも、テレビ放送ではその2回の夫婦ケンカをクローズアップして、何回も何回も放送する。
そうすると、常に夫婦ケンカをしているように見えますよね。

例えば、俺らが朝から晩まで楽しくアハハなんて暮らしているのを放送しても、それは見ている人も飽きちゃいますから。でも、子どもたちはそういう作り方の犠牲にはなったのかな?と思うことはありますね。

お子さんたちが犠牲になったと思うこととは?

娘が登校拒否になってしまったという放送内容があったんです。
番組では原因は家庭にあるような感じになっていたから、その放送を見たたくさんの人からすごく心配されたんだけど、実際は担任の教師とうまくいかなくて学校に行かなくなったという話だったんですよ。

でもテレビでそんなことを放送したら、すぐに「教育問題だ! 教師がどうだ!」と違う問題になって騒ぎになっちゃうから、編集の仕方でああなった。
実際に子どもに起きたことと、それがどのように番組になったかは全然違うんですよね。

そういう編集に抗議したことはなかったのですか?

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1回目の放送を見た時は、すごく気持ち悪かったですね。
うちの子どもたちがすごく良い子で、俺もすごく良い親父で、俺自身が見ていて「あぁ、良い家族だなぁ」なんて思っちゃったくらい(笑)。

でも、それは気持ち悪くて抗議しました。
子どもたちだって、常に良い子で生活しているわけじゃないから、テレビを見た人が実際に子どもたちを見て、「テレビと違うじゃない」なんて思われても困るから、そういうのはすごく抗議しましたけど、すぐには改善されませんでしたね。

でも、回数を重ねていくうちに「うちの家族は本当はこうなんだ、と知ってもらう必要は全くない」と思ったし、面白くて番組の数字が取れれば良いんだなって、実際スタッフの方たちを見ていて、そう思いましたね。
だから、それで真実が伝わってなくても全然良いし、それを気にすることはなかったですね。

テレビの密着生活の中で、これは苦労したなぁという話はありますか?

苦労というか、最初の段階では「ギャラは一切いらないから命令はしないで」という約束をしていたんですけど、いざ密着が始まってみると、けっこう命令されたりすることが多くて、それについてはディレクターと言い合いになったりしましたね(笑)。

「ただ撮ってるだけで良い番組ができると思ってるのか!」なんて言われたりして、そんなことは俺らに関係ないから「撮らせてくれっていうから撮らせてるんだろ!」と、怒鳴り合いをしたことはありましたね(笑)。

『痛快!ビッグダディ』の放送の中で話題になった物がいくつかありますが、次回はそんな林下家オリジナルの子育て術、アイテムについてお話を伺っていきます。
お楽しみに。
取材、文・上原かほり

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