【産婦人科医・高尾美穂先生へ特別インタビュー】「思春期の生理や下着の話」親はどう向き合うべき?

思春期になると、体の変化や生理、下着のことなど、親としてどう話せばいいのか悩む場面が増えてきます。いつから話せばいいのか、どこまで関わればいいのか、最近では子どもがAIに相談するケースも増えていると言われています。
ユニクロでは、ファーストブラが4年ぶりにリニューアルしたことを記念して、産婦人科医・高尾美穂先生を迎えたトークセッションを実施しました。そこで今回は、高尾美穂先生に思春期の体の変化、親子の会話、性教育の役割について話を伺いました。
思春期の下着やブラのサイズはどう考える?
── ファーストブラなど、子どもの下着は親が一緒に買いに行った方がいいのでしょうか?
高尾美穂先生(以下、高尾先生):家庭によるでしょうね。一緒にお買い物に行くことが多い家庭であれば、一緒に行けばいいし、親が忙しくて難しいのであれば、お店のスタッフの方に今こういうサイズなんだけどどうだろうと相談して、親が買って帰るのもいいと思います。サイズが合わない場合は、ユニクロの店舗で交換ができるそうなのでその選択肢もありじゃないでしょうか。
── 成長期にサイズの合わないブラをつけると体に影響はありますか?
高尾先生:たとえば大きすぎるブラであれば、ブラとしての機能は期待しにくいでしょう。きつすぎるブラを使っていると皮膚にすり傷ができるかもしれず、それもよくないですね。成長期であれば、靴のサイズを変えるのと同じように、ブラのサイズも変えていく必要があると思いますよ。
思春期の生理や体の話はいつから始める?
── 思春期の娘とは、下着や生理について、どういうことから話をしていったらいいですか?
高尾先生:ユネスコが推進する「包括的性教育」では5歳から、プライベートゾーンという言葉が理解できるような頃から始めるのがいいですよね。
── もし子どもがもう生理が来ている年齢の場合はどうしたらいいですか?
高尾先生:無理に話さなくてもいいと思いますよ。本人たちは十分にいろいろなところから情報を得ていますから。もし話題が出たら、どういう知識を本人がもっているのかを聞いてみるのはいいと思います。
たとえば、今であれば緊急避妊薬の市販化というニュースを見聞きしたとしたら、「こういう世の中の変化ってどう思う?」というような問いかけをしてみる。まだ生理が来ていない年代の子どもであれば、たまたま血のついたナプキンを見たなどのきっかけから、話を始めるのもいいのではないでしょうか。
親が思っているよりも子どもたちはいろいろなことを知っています。でも、その情報源がどこなのか、医学的に正しいかどうかはわからないこともあります。そういう点で、どういうことを知っているのかを親が把握するという意味は大きいのでしょう。
思春期の母娘関係、どこまで関わったらいい?

── 思春期の娘に対して、母親はどこまで関わって、どこまで距離を取ればいいのでしょうか?
高尾先生:子どもが親に相談するかどうかは、親子の関係や日々のコミュニケーションの積み重ねによるのかもしれませんね。
昭和に育ってきた母親世代は、どこか隠すような風潮があったように思いますから、話題に取りあげにくいかもしれません。だからあまり話せなくても仕方ないよねって思っていいんじゃないですかね。
でも今の40歳くらいの母親たちはまた違う感覚をもっていると思います。こうやって世の中はちょっとずつ変わっていくということですね。
子どもがAIに相談する時代、親はどう向き合う?

── 最近は子どもが親ではなくAIに相談することも増えていますが、どう思われますか?
高尾先生:そういう時代なんだなと思います。いいんじゃないですか。きっと大人もみんなAIに相談していると思いますよ。何と問いかけるかによって答えも変わってくると思うので、子どもがどんなふうに質問しているのかを一緒に見てみる、という関わり方もあるでしょうね。
AIは、教育というよりも情報源の一つ。子どもたちがどういう情報を得ているのかを、子どもを守る役割をもつ親が知っておくことは必要だと思います。
(編集後記)
思春期の体の変化、生理や下着のこと、親子の会話からAIとの付き合い方まで。正解は1つではなく、それぞれの家庭によってベストな関わり方を見つけていけるといいですね。
取材、文・長瀬由利子 編集・いけがみもえ 撮影・編集部
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