女の子の心の再生を描いた絵本は、話題の映画のスピンオフ!
10月22日(金)より全国ロードショーがはじまった、映画『バースデーカード」。10歳のときに天国へ旅立った母から毎誕生日に届く手紙をめぐる物語で、主人公・紀子役の橋本愛さん&母を演じた宮崎あおいさんという華やかな顔合わせも話題です。
脚本は監督を努めた吉田康弘(「吉」は つちよし)氏のオリジナルなのですが、そのスピンオフ作品となるかわいらしい絵本『のんちゃんと金魚』が発売されました。
愛らしい物語の中には、『バースデーカード』の登場人物も!
『のんちゃんと金魚』は楽しい日々から一転、大好きなママを亡くして嘆き悲しむのんちゃんが主人公。夏祭りで出会った金魚との不思議で温かい交流を通し、立ち直っていくまでを描いたストーリーです。
映画を鑑賞した絵本作家・山西ゲンイチ氏が独自の視点やアイデアを取り入れ、大胆かつ繊細にアレンジした絵本となっています。
絵本中には橋本愛さんが演じた紀子(=のんちゃん)をはじめ、映画『バースデーカード』に登場したキャラクターたちの姿も。愛らしいタッチの絵と相まって、何度もくり返し読みたくなる独特の味わいが漂う作品となっています。
山西ゲンイチ氏といえば、ポップな絵柄と奇想天外な物語で子どもたちに大人気の絵本作家さん。
生まれてから一度も髪を切らないうちにとんでもなく大きなヘアスタイルになってしまった『こんもりくん』(偕成社)、鼻の穴の中に住んでいる不思議な生き物を主人公にした『ハーナンとクーソン』(大日本図書)などなど、表紙絵を見ただけでクスクス笑いがこみ上げてくるような作品でおなじみですよね。
『のんちゃんと金魚』はそんな山西ゲンイチ氏のこれまでのイメージとはひと味違う、センチメンタルなテイストが感じられる絵本になりました。
「素敵な世界観を広げるお手伝いができたら」と、山西さん
本作に寄せて、山西氏はこんなメッセージを寄せています。
「主人公の子ども時代に焦点を当てて、この家族のことをずっと見てた金魚を勝手に登場させて、お話を作りました。うまくできたかわかりませんが、このかわいらしい家族の素敵な物語の世界観を、少しだけ広げるお手伝いができたらうれしいです」
また原作者である吉田監督からは、こんなコメントが。
「映画の世界を広げていただき感謝です。どこかなつかしく、かわいらしく、ちょっぴりせつない素敵な絵本になっています。何度も読み返したくなるやさしい物語に、心があったかくなりました。お子さまにはもちろん、大人が読んでも不思議な味わいがあるので、どうぞ手に取ってください」
じわじわと胸に温かいものがこみ上げてくる映画『バースデーカード』と合わせて、手にしてみてはいかがでしょう? もちろん眠る前に読み聞かせしてあげれば、ほっこりした気分で夢の国に飛んで行くことができそうですよ。
文・編集部
『のんちゃんと金魚 映画「バースデーカード」より」(学研プラス)■画像をクリックして、詳細ページへ
山西ゲンイチ:作・絵
吉田康弘:原案
定価:本体1400円+税
発売日:2016年10月21日(金)