【相模原STEAM教育ツアー】「藤野芸術の家」で体験“世界にひとつだけのマイグラス”作り
「JAXA相模原キャンパス」をはじめ、最先端の科学施設が集まる神奈川県・相模原市。子どもが「体験しながら学ぶ」STEAM教育(科学・技術・アート・数学・ものづくり)にも力を入れていて、親子で楽しみながら学べるスポットが満載。今回は、そんな相模原市で開催された親子向け「相模原STEAM教育ツアー」にママスタ編集部が親子で参加しました。アートに触れ、宇宙を感じ、“いのち”を学ぶ——親子で学びと感動に満ちた1日をレポートします。
リニア新幹線開業へ、教育も最先端!
写真は「橋本駅」周辺のリニア工事中の風景。どんな風に様変わりするのか今からワクワクしますね。
今回のツアーでは、「藤野芸術の家」、「カフェレストランShu」、「麻布大学いのちの博物館」、「JAXA相模原キャンパス」、「相模原市立博物館」のプラネタリウムなどを訪問します。
冒頭では相模原市長から「相模原市は、リニア中央新幹線の神奈川県駅が橋本駅付近に設置されることでも注目を集めています。また教育にも力を入れていて、相模原市立博物館には、2025年7月にリニューアルオープンしたばかりの、10億個の星と8K映像を同時に楽しめる世界初のプラネタリウムもあります。ぜひお子さんたちも、今日感じたこと・学んだことをもとに何でも質問してみてくださいね」と、あたたかな挨拶もありました。
まずは午前中に訪れた「藤野芸術の家」と「カフェレストランShu 」の体験からご紹介します。
「藤野芸術の家」はアートのテーマパーク
最初に向かったのは、相模原市藤野にある体験型の創造空間「藤野芸術の家」。森の中を抜けた先にあるその施設は、まるで“絵本の世界”。
この施設の魅力は、とにかく体験できることが多いこと。木工・陶芸・ガラス工芸などの創作体験ができる工房、音楽・演劇・ダンスの公演や練習ができるホールとスタジオ、テント泊・BBQができるキャンプ場(4〜10月)、宿泊施設とレストランも併設と、施設全体がまるでアートのテーマパークのようです。
宿泊は洋室(4人部屋)と和室(4人・8人部屋)で、最大100名までOK。合唱団や吹奏楽部の合宿にも利用されていて、リハーサル風景に出会えることも。木琴やマリンバ、ボンゴ、ホラ貝など、珍しい楽器の貸し出しもあり、親子で音楽体験も楽しめます。
スタッフの「季節ごとの風景も魅力で、秋には色とりどりの落ち葉を拾うなど、まるで絵本の中に迷い込んだような時間が過ごせますよ」という言葉通り、ここは子どもの創造性が自然に広がる場所だと実感しました。
ガラス工芸「サンドブラスト」に挑戦!
今回、ママスタ編集部の親子が体験したのは、「サンドブラスト」というガラス工芸。
透明のグラスに、自分で選んだ動物やハート、花に星、数字やアルファベットのシールを自由に貼っていきます。子どもたちは「どうしようかな〜」、「ここにハート貼ろうかな」と真剣な面持ち。
専用の機械で細かい砂を吹き付け、削った部分はすりガラスのようなマットな質感に。シールで貼った部分は透明のガラスのままなので、模様が立体的に見えて素敵です。
完成すると、子どもたちも大喜び。「シールを選んだり、貼ったりするのが楽しかった」、「今日の記念に、名前や日付も入れたんだよ」と感想を伝えてくれました。「どんなデザインにする?」と子どもの発想に任せる自由さがあるからこそ、創造力が自然に広がっていくのを感じます。親子で同じ空間にいながら、それぞれが夢中になれる“表現の時間”。STEAM教育の「A=アート」の可能性を感じた瞬間でした。
ほかにも、季節限定でスノードームやハーバリウム、UVレジン、ソーラーランプ作りなど、子どもが喜ぶメニューも盛りだくさん。「今日はどれ作る?」と選ぶところからすでにワクワクが始まりそうですね。
地元野菜たっぷりのやさしいランチ「カフェレストランShu」
お昼は、すぐ近くの「カフェレストランShu」へ。お店の目の前の畑で採れた新鮮な野菜を使ったお料理が、丁寧に手作りされていて、どれも身体にやさしい味。店主のご主人は町役場を退職後、このカフェをオープン。奥さまは東京でブティックを営んでいたというセンスのよさもあってか、レストランもとても素敵な雰囲気。なんと、あの綾戸智恵さんもここで演奏されたことがあるそうです。
「鯖のスモーク定食」や「ベジタブルカレー」など、どれも彩り豊かで、お野菜の味が濃くて美味しい! ドリンクもコーヒー、紅茶、オレンジジュース、グレープジュースなど種類豊富。テラス席もあり、天気のいい日は外で食事やカフェタイムを楽しむのもいいですね。
庭にはお手製のブランコもあり、食後にツアーに参加した子どもたちが嬉しそうに乗っていました。しかもこのレストラン、月に一度はランチタイムにピアノのBGMコンサートや、ジャズに落語などの音楽イベント、地元作家によるアートの展示やワークショップも開催されているとのこと。ご夫婦で切り盛りしているこの空間が、地域の文化を支えているというのも素敵ですね。
美味しくて、やさしくて、なんだか深呼吸したくなる場所。子どもと一緒に休憩するのに、ぴったりの場所でした。
アート×自然=子どもが夢中になる体験
「藤野芸術の家」と「カフェレストランShu」の体験を通じて感じたのは、「自然の中で自由に表現することが、こんなにも子どもの力を引き出すんだ!」ということ。アートや音楽が特別なものではなく、日常の中にあると感じられる。それが、藤野という町の魅力であり、相模原市のSTEAM教育の魅力だと実感しました。
藤野芸術の家
住所:神奈川県相模原市緑区牧野4819
開館時間:9:00~21:00(工房のみ9:00~17:00 ※入場無料)
休館日:毎週火曜日(火曜日が祝日の場合は翌日)・年末年始(12/28~1/4)
※7・8月は基本毎日開館
交通:国道20号線「日連入口」から県道76号に入り約5分
JR中央特快「藤野駅」からバス「奥牧野・やまなみ温泉」5分→「藤野芸術の家」下車、徒歩1分(※バスの本数が少ないので事前確認を)
カフェレストラン Shu(シュウ)
住所:神奈川県相模原市緑区日連981
営業時間:金・土・日・祝 11:30〜17:00(L.O. 16:30)
※月〜木は定休日(祝日は除く)
交通:JR「藤野駅」から徒歩約18〜20分/タクシー約5分
取材、文・長瀬由利子 編集、撮影・編集部
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