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プログラマーのママが絵本『ルビィのぼうけん』を子どもに読み聞かせてみて感じたこと

最近にわかにプログラミング学習について話題が増えてきましたね。文部科学省は2020年から小学校での「プログラミング教育の必修化」を検討すると発表しています。

ところで『ルビィのぼうけん』という絵本を聞いたことはありますか? こちらは子どものプログラミングを学ぶきっかけになるようにと作られた一冊です。小学生の必修化も含めて昨今”プログラミング”は注目が集まっていますから、気になる方も多いのでは? 実際子どもは読み終わった後”プログラミング”ができるようになるの!? などなど。

というわけでプログラマー(休業中)である筆者が、実際に息子に読み聞かせてみました。

プログラミング絵本「ルビィのぼうけん こんにちは!プログラミング」

プログラマー的思考法を育めると世界で大評判のこの絵本。フィンランドのプログラマーであるリンダ・リウカスさんの作品です。

「小さな体から、たくさんたくさん考えが出てくる子」ルビィが、宝石を探して大冒険を繰り広げ、友だちとの出会いを通じて、”プログラミング”の基礎概念を知っていくストーリー。絵本後半では、大人でも楽しめるアクティビティが用意されており、”プログラミング”の考え方を遊びながら学ぶことができます。コミカルな絵がかわいい!

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ちなみにルビィ(Ruby)は”プログラミング言語”の名称です。「ルビィ」や「(仕様がコロコロ変わる)きつね」「パイソン」「緑色のロボット」など、経験のある方が読めばクスリと笑える小ネタも多数仕込まれています。

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4歳男子に読み聞かせてみる

1,800円+税という、一般的な絵本価格(1000円前後)からは、少しお高めなこの絵本。わが家の4歳男子(幼稚園年中/マイペース/アンパンマン好き/おしゃべり)に読み聞かせてみました。

その結果……

<1回目>
4ページ目で、寝たー!! 頭が追い付かなかった(?)ようです。

<2回目>
12ページほど読んだところで、息子は飽きてしまいました。

息子が普段読むお気に入りの絵本は、『クマさんのドーナツ』(32ページ)や『バムとケロシリーズ』(24~32ページ)なので、長い話に元々慣れていなかったようです。ちなみに『ルビィのぼうけん』はお話だけで68ページ(全部だと 114ページ)あります。

<三回目>
一応絵本の前半まで読み切りました。(絵本の後半は練習問題のため割愛)本人に感想を聞いてみたところ、「おもしろかったけど長かった……」という返事でした。

後日、息子が絵本のセリフを真似して「これをこうして、3回やって、次に行くんだよ」と論理的に(?)話すことがありました。お友だちに何かを説明するのに、なんとなく順序立てて話しているような気がします。舌足らずなので、結局伝わっていないんですけれども(笑)

結論

うちののんびり屋の4歳男子にはまだ早かった……。

実はこの本公式サイトでは「特に5歳ぐらいから」おすすめと謳っています。3-4歳でも楽しく読んだという話を耳にしていたので読んでみましたが、やはり子どもによるようです。小学校低学年なら難しく感じず自然に読めるかもしれないと感じました。ただこの本だけでプログラミングができるようになるかと言われれば、(残念ながら、おそらく)できません。あくまで概念の学びだけです。

しかし! この本がおすすめなのは子どもだけではありません。ママ自身の学びにもつながるのです!

読んでみて感じたアレコレ

”論理的”に説明できているか

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この絵本に出てくるルビィは

『はっきりしない命令を言われると、ときどきこまったことになる』

という子で、こんなエピソードが出てきます。

『”パパに「学校に行くからお洋服を着なさい」と言われたなら、ルビィはワンピースを着て、くつをはきます。でも、その下には、水玉もようにパジャマを着たまま! だって、パパは「まずパジャマをぬぎなさい」なんて言わなかったじゃない。』

これをヘリクツと取るか、賢いと取るか、感想が分かれそうですが……。

素直に言葉を受け止める時期だからこそ、よりよい”言葉の選び方”・”順序立てた伝え方”があるかもしれないと考えさせられました。

手に負えない問題は

ルビィは冒険の計画を立てます。途中で計画がうまくいかなくなっても、ルビィは友だちと一緒に失敗を乗り越えて解決策を見つけます。その前に考えたのは、こんなことでした。

『ひとつ知っていることがありました。手に負えない問題は、たいてい、小さな問題が、あつまってできているのです。』

フランスの哲学者デカルトは「困難を分割せよ」といいました。小さい問題に分ける力、コツコツとやっていくメンタルも大切。計画を立てること、やってみること、やってみて失敗し成功する経験。そしてすべての原動力となる好奇心に応える親の行動。うーん、私には不足していることばかりです……。

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パパへの報告

冒険を終えたルビィは、最後に眠りながらパパに冒険の報告をします。それも一から順番に。パパがどう聞いていたかは描いてありませんでしたが、きっといつもルビィのことをよく見ているのでしょう。

最近息子の話を、家事の手を止めてきちんと聞いていないのでは? いろいろ面倒になって夫にちゃんと話をしていないのでは? もしかしたら忙しさにかまけて、コミュニケーション不足の一歩手前……?

家でもビジネスでも「報告・連絡・相談(ホウレンソウ)」は大事ですね。

おわりに

子どもが読むお話としては、海外の絵本であるせいか、日本の絵本とは少々趣きが違うように思ったのが正直な所。ある程度長いお話に耐性のある子どもや冒険物が好きな子向きの絵本かもしれません。一方で「プログラミング」という言葉が耳慣れない人・実感のないママにとっては、そんな一見とっつきにくい言葉を、日常生活に照らし合わせて考えさせてくれる一冊でした。実は子どもだけでなく、ママに対しても”プログラミング”のキッカケを与えてくれる、そんな絵本なのかもしれませんね。

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文・しらたまよ

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