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「保存料が入った食べ物は体に良くない」は本当?【朝ごふんコラム】

保存料1-2

今回のテーマは「食品保存料」についてです。お店で売られているほとんどのものに保存料が入っているみたいだけど、これって食べたら体に問題があるの? そもそも保存料ってなんのために使っているの? ママたちの気になる疑問について消費生活アドバイザーの古谷由紀子先生に伺いました。

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「保存料=キケン」って本当?

――子どもが生まれてから、食べ物についてすごく気にするようになりました。何か変なものが入っていないかスーパーなどでパッケージ裏の食品表示を見てしまうんですが、保存料の入ったものって食べないほうがいいんですよね?

古谷:表示を見ること自体はとてもいい習慣だけど、「保存料=危険」は誤解よ。保存料というのは、食品の腐敗などの原因となる微生物の増殖を抑制して、保存性を高めるものなの。本来ならば数日しか持たないものを1カ月とか1年とか持たせ続けるためのものではないのよ。

――そうなんですね!? でもよいイメージがなくて……。

古谷:たしかに子どもを持つママたちからしたら、「余分なものが入っているものは体に悪いかもしれないから、使いたくない」という気持ちはわかります。ただ、それって「保存料=悪」というイメージがあるからじゃないかしら。

今さらだけど……保存料ってなに?

――今さらなんですが、保存料ってなんですか?

古谷:保存料というのは、食品の腐敗や食中毒の原因となるような微生物が繁殖するのを抑制して、みなさんが安全に食べられるように使われる添加物の1つです。食品に使っている添加物は、国で決めた安全基準をクリアしているのよ。

――よく「この保存料がキケン!」という情報を目にします。それって本当ですか?

古谷:たとえば、よく聞くソルビン酸はカビ、細菌の増殖を抑えることを目的に使われるものなの。発がん性があるという情報もあるけど、問題かどうかの判断は量との兼ね合いで判断することが大切よ。どんなに安全といわれているものでも毎日同じ食品ばかりを食べ続けることのほうが問題なの。どんなものにも危害要因(※1)があり、安全かどうかはその危害要因と摂取量で決まるという基本を知ることが大事ですよ。

食品に使っていい保存料というのは、食品衛生法第10条に基づいて、厚生労働大臣の指定を受けたものだけなの。また使える量は、動物実験で、内閣府食品安全委員会や国際機関が無害と確かめた量の通常の100分の1の量を、人が一生の間、毎日食べ続けても安全な量(1日摂取許容量)としているの。さらにこの量よりずっと少なくなるように法律で使用基準も決められているの。

――では、万が一、保存料が使用基準を超えて使われていても即危険ということにはならないということですか?

古谷:かなり安全率をかなり見込んで使用基準が決められているので、毎日食べ続けたとしても、心配しなくて大丈夫よ。みんな保存料が入っていることをすごく気にするけど、そもそも使っていなかったら流通や家庭での保管の過程で傷んでくるかもしれないわよ。私たちが安全に食べられるようにするために、保存料は使われていのよ。

(※1)健康に悪影響をもたらす原因となる可能性のある食品中の物質または食品の状態のこと

「保存料ゼロ食品」は保存料以外の添加物が入っている!?

無題

――最近、「保存料ゼロ」や「無添加」をうたう商品がありますよね。それはすぐに傷んだりしないのですか?

古谷:まず、容器や包装あるいは製造技術の向上で、保存料を使わなくても大丈夫になってきたというものもあるわね。たとえば、レトルト食品は保存料や添加物を使っていないものの1つ。
ほかには、保存料の代わりに他の添加物を使い、「保存料ゼロ」や「無添加」をPRしていることもあるわね。微生物の繁殖など安全性を確保するために保存料に代わる添加物を使う場合があるということ。

――えー! 保存料を避けてても、気が付かないうちに違う添加物を摂っている可能性があるってことですか??

古谷:そうなの。ママたちは保存料を使っていることを気にするでしょ。だから、保存料は使わないんだけど、そうすると食品が傷みやすくなるから、代わりに別の添加物を入れることがあるの。もちろん別の添加物も国の基準をクリアしているから安心して大丈夫よ。問題は危険情報だけを頼りにすると、結局、商品の選び方を間違ってしまうことが問題かもしれないわ。

ビタミンCだって添加物の1つ

古谷:そもそもビタミンCだって添加物。よくお茶の酸化防止剤などに使われているわね。女性だと、サプリメントとして摂ったりするけど、そっちは気にしないでしょ。むしろ美肌のためにと積極的に摂ってる場合もあるわよね。

――たしかにそうですね(笑)。保存料や添加物って体に悪いものというイメージがあったから、できるだけ手作りするようにしていました。

古谷:手作りできるのはすごいわね! でも気をつけてほしいのが、家庭での食中毒のこと。よくお店の食中毒が問題にされるけど、家庭の食中毒も多いのよ。食品会社では厳格なルールがあったり、徹底した食品管理をしているけど、家庭だとなかなかそこまでできないじゃない?かえって危ないこともあるということかもしれないわね(笑)。保存料は、「体に悪いもの」ではなく「食品を安全に食べるために必要なもの」。そして家庭でも調理や保存には注意が必要ということ。これを覚えておいてね。

「毎朝みんなでゴハンを食べながら、たった5分でも家族のコミュニケーションをとって欲しい」という想いからはじまった『朝ごふん』プロジェクト。
このコラムでは、忙しい朝でも親子で話せる子どもの安心・安全情報について紹介しています。

ほかにも、離乳食期の事故・食中毒 などの生活に役立つ記事は『朝ごふん』ページで読むことができます。ぜひご覧くださいね。
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