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松橋周太呂:第7回 毎日の献立を楽にする&お金をかけずにおもてなしできる料理術を伝授!

簡単掃除術からお手軽レシピまで、さまざまなアイディアでママたちをお助けしてくれる「家事えもん」こと松橋周太呂さんのインタビューコラム。
前回に引き続き、松橋さん直伝のお料理レシピと合わせて、松橋流「毎日の献立」を楽に考えるメソッドをご紹介していただきます。毎日毎日「今日の献立は……」と頭を悩ませるのは、ママたちにとって大きな負担。そんなママたちに松橋さんがオススメするのは……?
また、先輩や友人を自宅に招いて“おもてなし”をするのが好きだという松橋さん。これからの夏休みシーズン、ちょっとしたホームパーティーの機会も増えますよね。特別にお金をかけなくても喜ばれる、松橋流の“おもてなし術”も教えていただきました。
松橋周太呂

1. 献立は“そのとき安く買えるもの”で2日分を考える! サラダの翌日には松橋流「きゅうりチャンプルー」を

●松橋さんひとこと

僕が薦めるのは、“そのとき安く買える野菜”を使った献立を考えること。
お野菜の値段って、シーズンごとに全然違いますよね。料理本やレシピ本を見ても、いざその通りに材料を買おうとすると、そのときの相場と釣りあってない……ということってありませんか?『レタスのサラダがおいしそう!』と思ってスーパーに行っても、レタスが300円もしていたら作るのを諦めるじゃないですか。
やっぱり、毎日作る食事は“安いものを買う”ことを基本に考えたいですよね。だから、そのときに安く手に入る野菜をベースに、献立を考えるんです。スーパーで安くなっている野菜を見つけたら、生で食べるメニューと、火を入れて食べるメニューの2種類を考えるんです。


たとえば、サラダによく使うきゅうり。安くなっているときはたくさん買っておいて、1日目はサラダに、2日目は炒めものにして食べるのがオススメなんだそう。
水分の多いきゅうりは、生で食べるものというイメージが強いですが、種の部分をティースプーンでなでるようにくり抜くと水分が取れるので、加熱してもおいしく食べられるようになります。今回は松橋さん直伝の『きゅうりチャンプルー』のレシピをご紹介いただきます!

●きゅうりチャンプルー

<材料>

松橋周太呂

豚バラ肉(薄切り)
:200g

(細切れ肉でも、スパム、ベーコンやソーセージ、ツナなどでもOK)

きゅうり
:2本
木綿豆腐
:1丁

(厚揚げや、肉厚な油揚げでもおいしいです)

:3個
ごま油
:適量
ほんだし
:10g
鰹節
:少々
★アレンジ★ ケチャップ
:大さじ1ほど

<作り方>

  1. きゅうりを縦半分に切って、皮を縦のシマ模様になるようにピーラーでむく。種をティースプーンなどでかき出し、斜め切りにする。
  2. 豚バラ肉は5cmほどの長さに切る。
  3. フライパンにごま油を入れて火にかけ、塩、こしょうで下味をつけた卵を半熟に炒め、お皿に取る。次に豆腐を炒め両面に焼き目がついたら、お皿に取る。
  4. 豚バラ肉を炒め、一通り火が通ったら、きゅうりを加えて、食感が残るくらいまでさっと炒める(もしごま油が足りなければ随時ほんの少しずつ足す)。
  5. ほんだしを全体にふり、ケチャップを鍋肌に加え、卵を戻して全体を和えて、味を整え器に盛りつける。鰹節をかけたら完成!

松橋周太呂

【作り方のポイント】
・チャンプルーの卵は崩れてパサパサになってしまいがちですが、卵を先に半熟まで炒めておいて、最後に加えることでふわふわの卵を楽しめます。卵が全体に絡んでいる状態もおいしいので、最後に卵でとじるパターンでももちろんOK!
・ケチャップを加えなければシンプルなチャンプルーになります。
・野菜は、レタスやキャベツ、ブロッコリー、もやし、アスパラなどなんでも合います。具材としてトマトを加えてもおいしいです。
・ほんだしの代わりに鶏がらスープの素、ケチャップの代わりに最後にレモン汁を加えれば、鶏塩レモン炒めになりますので、同じ具材で味だけ変えて楽しめますよ。
●松橋さんひとこと

このレシピの隠し味はケチャップ。ケチャップにはグルタミン酸がたっぷり含まれていて、かつおぶしに含まれるイノシン酸との組み合わせで、日本人が一番好きな味になるんです。


トマトケチャップに含まれるグルタミン酸は、昆布だしの主成分でもあります。かつおと昆布の合わせだしが好まれるのは、グルタミン酸とイノシン酸の相乗効果でうま味が何倍にも増加するから。でも、トマトケチャップとかつおぶしの組み合わせで同じことが起こるなんて、とっても意外ですよね!

実は1年前に「調味料検定」を受験し、見事“通”(初級)に合格されたという松橋さん。調味料の使いかたひとつで、お料理の味がガラッと変わるのだそう。

●松橋さんひとこと

実は、ドレッシングを炒めものに使うのもオススメなんです。ドレッシングにはお酢が入っていますが、酢は火が入ると酸味が飛び甘さが出て、うま味に変わるんです。たとえば、ごまドレッシングを使った炒めもの。卵、トマト、お肉、ブロッコリーなどで炒めると、とってもおいしいですよ!


2. おもてなし感アップには、“いい食材”よりも“いい調味料”を!

これからの夏休みシーズン、自宅にお友達を招いて手料理でおもてなし……なんて機会も多くなることと思います。そこで、松橋さんに「調味料を上手に使ったおもてなし術」についてうかがってみました。

松橋さん「いつもよりグレードアップした手料理を、というとき、食材をワンランク上の価格のものにしてみるという方は多いと思います。でも、普段500円で買っているお肉を奮発して1000円のものにしても、実はあまり味の変化って感じられないんですよね。お肉のランクでいうと決してトップクラスのものではないですし、食材はこだわればこだわるほど上があり、大きな変化を得ようと思ったら、もう少し金額を出さないといけなくなります。
だけど、普段使っている200円のポン酢を、900円のものに変えるとしたら? それだけで、ポン酢のトップクラスのものを買えますよね。ちょっとテンションあがりませんか? お肉はいつもの豚バラでも、900円のポン酢を使うだけで、ダイレクトに味の違いがわかるんですよ。しかも、調味料で贅沢をするほうが、使うお金は少なくて済むんです。
おもてなしのときには、“いいお肉を買うよりも、いい調味料を買う”! たったこれだけで、一気にお料理がグレードアップするんですよ。これはすごくおススメです。」

3. 企画力で工夫を! お金をかけずに、買うものを変えるだけでワンランク上のおもてなしに

特別にお金をかけなくても、素敵なおもてなしはできるんです」と語る松橋さん。お招きするときにもお呼ばれするときにも活かせる、“企画力勝負”のおもてなし術も教えていただきました。

松橋さん「僕は、企画力で安っぽくしない工夫をしてみます。たとえば、家に人を呼ぶとき、ただ同じビールを6缶買うところを、違う種類の飲み物を6缶冷蔵庫に冷やしておくようにする。これだけで、十分おもてなしになると思うんです。人によっては嫌いなビールがあるかもしれないし、好みがわからない人が来るときにもおすすめです。飲み比べができて、楽しめるのもいいですよね。
それから、人の家にお呼ばれするときも、お土産を持って行くじゃないですか。たとえば奮発して5000円のシャンパンを1本買っていくとします。果たしてそこにいる何人が、1000円と3000円と5000円のシャンパンやワインの味を見分けることが出来るでしょうか? 10000円くらいまでいけば味は多少変わってきますが、そこまで差はわかりません。だからと言って、1000円や3000円のシャンパンを持って行って、銘柄から価格がバレて「え? 3000円のシャンパンか……」となるのは防ぎたい!
こういうときは、シャンパンやワインはあえて1000円くらいのものにして、一緒に1000円のリンゴジュースのような高級ジュースと、1000円のブルーベリージュースや、アサイーとかザクロのジュースなど、見慣れない珍しいジュースを買っていくんです。高いフルーツジュースっておいしいですし、「え? これ見たことない! 飲んだことない!」と好奇心がプラスされます。さらに、その場でそれを使って、ジュースとお酒でオリジナルカクテルを作るんです。白ワインとアセロラジュースとかもいいですよね~。お酒をジュースで割ると、大体ハズレがなく、おいしく仕上がるんです。3000円のシャンパン1本を持って行くよりも、お店で売ってないものを提供できて盛り上がると思うし、喜ばれるはず。こういうちょっとしたアイディアは、家族を喜ばせることにも活かせると思いますよ。」

ママたちのお悩みを解決するだけではなく、ちょっとした工夫でおもてなしを楽しめるアイディアも教えてくれた松橋さん。
松橋さんのインタビューコラムも、次回でいよいよ最終回です。
最後は、夏休みに突入したママたちに、松橋さんオススメの“夏休みの大掃除”術をご紹介!
お楽しみに。

(取材・文:上原かほり 撮影:chiai)