加藤ローサ:第2回 「こういう人とは絶対に結婚しちゃいけないな」というのが彼の第一印象でした
加藤ローサさんのインタビュー連載2回目は、今まであまり語られることのなかった「ご主人との出会い」についてお話を伺っていきます。第一印象で「こういう人と絶対に結婚しちゃいけないな」と思ったそうですが、そのワケとは一体なんだったのでしょうか。
ご主人の出会いのきっかけについて教えていただけますか?
2010年のワールドカップの直後だったのですが、その当時、レギュラーで出ていたバラエティ番組のスタッフさんたちと、「サムライジャパンの中で好みのタイプなのは誰?」という話で盛り上がって、私がそのときに「松井大輔選手」って答えたんです。
私としては、そんなに深い意味もなく言ったんですが、それがまわりまわって本人の耳に届いたらしくて。
えっ!すごいですね!ご本人の耳に届いたのはどうしてわかったんですか?
私の仲良しのメイクさんと彼(=松井選手)がフランスで仕事をする機会があって。
そのとき、彼が「自分のファンだという話を聞いたんだけど、本人に確認したいから、ちょっと電話貸して」と、メイクさんの携帯から私に電話をかけてきたんです。
えぇぇ!ちょっと、想像を超えた展開でした(笑)。初めての会話がその電話ということですか?
そうです、そうです(笑)。
メイクさんの友達かなと思って電話に出たら、「なんか、俺のこといいって言ってるって聞いたんですけど」って、突然彼が喋ってきて。「電話代がかかるから切って!」とメイクさんに言われて、彼も電話を切ったんですが、「え、たった2、3週間で本人の耳まで届くんだ! すごーい!」とそのとき思いましたね(笑)。
ドラマのような話ですね。次の展開が気になります!
その後、メイクさんがフランスから帰って来たあとに、うちに遊びに来たんです。
ちょうど彼女の誕生日だったのですが、彼にブレスレットを2つ買ってもらったみたいで、お揃いのものを私にも持ってきてくれたんです。
それで、お礼を兼ねて私から電話したのかな? その辺の細かいことは忘れちゃったんですが、その後フランスの彼とは、しばらくスカイプで話をしたりする関係でした。
実際に会ったのは、メイクさんの誕生日からだいたい2ヵ月後でした。当時彼は、日本代表だったので、2ヵ月に1度は日本に帰って来ていたんです。
ようやく会えたときには、もう「付き合いたい」気持ちになっていたんですか?
いや、全然(笑)。私たち、スタートはあんまり良い感じではないです。
最初に会ったときに、「こういう人とは絶対に結婚しちゃいけないな」と思ったんですよ(笑)。
ちょっとやんちゃで、ワールドカップで活躍していたから、人生で一番モテていた時期だったと思うんですが、そのイメージが私には良くなかったんです。
第一印象が良くなかったのに、お付き合いに至ったのはどうしてですか?
マイナスからのスタートのほうが、私も本音でいろいろ言えたんです。
「この人とはない」と思ったら、なんでも思っていることを言えるじゃないですか(笑)。
それまでは、私は好きになってから付き合うまでは「嫌われたくない」とか、「イヤな空気を作りたくない」と思って、言いたいことが言えないタイプだったんです。付き合いが長くなってくると素の自分が出せるようになるんですが、そうすると相手は「あれ? どうしたの?」という感じになってしまって。
こんな付き合い方をしてきたので、自分の悪いところだなと思っていたんですが、彼の場合は、「この人と付き合うことはないから、何でも言えるわ」と、最初から素の自分でいけたんです(笑)。
そんなローサさんに、松井選手は積極的にアプローチを?
そうですね。積極的に……来てくれてた……そうですね(笑)。
私も割り切ってたというか、「この人とは未来がないから、今だけ楽しければいいや」という感じで接していたんですよね。
私も25歳になったし、大人になったな♪なんて(笑)。
どのタイミングで「この人と結婚する」と意識するように?
それが、本当に、ないんですよね、不思議なことに(笑)。もしかすると、今まで付き合ってきた人にはなかった、彼の「やさしくない部分」に燃えたのかもしれないですね(笑)。
結婚前に「好き! 好き!」と気持ちが燃え上がるようなことはなかったということですか?
ないです、ないです、ないです(笑)。
私は、結婚してからどんどん彼を好きになった感じです。
山あり谷ありを超えて、今は彼も別人のように落ち着いたし、すごく良いパパ。
結婚1年目くらいは「3年我慢したら、絶対離婚してやる!」と思っていた時期もありましたけどね(笑)。
加藤さんのたった1度きりの発言から、運命的な出会いをされたお2人。「結婚してからどんどん彼を好きになった」というお話も素敵ですね。しかし、今の素敵なご夫婦の関係になるまでには、いろいろと乗り越えてきたこともあったそうですよ。次回は妊娠、そして遠距離からはじまった結婚生活についてお話を伺っていきます。お楽しみに!
(取材、文・上原かほり 撮影:chiai)