子どもたちが質問!プロバスケットボール・河村勇輝選手【お悩み解決編・第2回】
前回からの続き。
日々スポーツに打ち込んでいくと、自分の得意なことと苦手なことが見えてくる。苦手を克服し、チームに貢献できる選手になるためにはどうすればいいの? 第1回に続き、子ども記者のようくんとまなおちゃんが、プロバスケットボールリーグ(Bリーグ)横浜ビー・コルセアーズの河村勇輝選手(以下、河村選手)にインタビュー。バスケットボールが上手になるコツを伺いました。
バスケットボールの苦手を克服したい!プロの回答は?
まずは小学5年生のようくんから、こんな質問が。
ようくん:ディフェンスで抜かれてしまったとき、どうしたらいいですか?
河村選手:ディフェンスで抜かれると仲間がカバーのために助けにきてくれると思います。すると仲間が守っていた相手がフリーになってしまうので、今度は自分が仲間を助ける。こうやってお互いに仲間を助け合いながらプレイできるといいね。
同じく小学5年生のまなおちゃんの質問が続きます。
まなおちゃん:私は左手を使うのが苦手です。どうしたら苦手を克服できますか?
河村選手:実は僕も左手が苦手。なので左手を使った練習を少しずつ増やして苦手を克服してきました。ドリブルなど簡単なメニューからはじめて、徐々にハンドリングやパスなど慣らしていくといいよ。
さらにバスケットボールでは影響が大きい、身長差についてのアドバイスも。
まなおちゃん:私は小さいのですが、背が高い人が相手のときにどう勝負していますか?
河村選手:背が高い子が体格を活かしたプレーができるのと同様、背が低い子も背の低さを活かしたプレーがたくさんあります。たとえば、背が低い子は、背が高い子よりも小さなスペースに入り込むのが得意。背が低いことは自分の強みになるので、自分の強みを知り、自分の持ち味を最大限に活かしてみてね。
不利だと感じる身長差も、考え方によっては強みになるようですね。172㎝の河村選手も、自分の持ち味を活かしたプレーで活躍しています。苦手なプレーも、身体的なハンデも、意識しながら練習を続けていくことでそれが自分の武器になるかもしれません。
今よりもっとレベルアップするためには?
「チームに貢献できる選手になりたい!」「もっとバスケットボールが上手くなりたい!」 今よりもっとレベルアップするためのコツを、ようくんとまなおちゃんがそれぞれの目線から質問します。
ようくん:どうしたら遠くまでシュートを飛ばせますか?
河村選手:シュートは全身を使って打つことが大切。ボールは重いので、手だけの力では限界があります。しっかり脚を使って、全身の力でボールを飛ばすように意識すると飛ぶようになるよ。
まなおちゃん:パスが上手くなる方法やコツはありますか?
河村選手:コートに立つのは、自分のチームと相手チームの総勢10人です。仲間のいる位置はもちろんのこと、相手チームの5人がどこにいるかもしっかり確認しよう。そうするとパスミスが減りますよ。
シュートをするときの身体の使い方から、パスが上手くなるためのコツを教えてもらったようくんとまなおちゃん。河村選手からもらった具体的なアドバイスを糧に、これからますます技術に磨きがかかることでしょう。
スポーツをがんばる人すべてが大切にしたいこと
スポーツをがんばるみなさんが、日々心がけておくことは? ようくんが河村選手にプロアスリートになるための極意を聞きました。
ようくん:小学生がバスケットボールをがんばるうえで、大切にした方がいいことはありますか?
河村選手:自分で決めたことを毎日継続していくことです。たとえば、自分の場合は「毎日シュートを30本決める」と目標を立て、毎日継続するようにしました。それは勉強でもストレッチでも同じ。自分で決めたことを毎日やり続ける姿勢が大切と思ってもらえるといいな。
プロアスリートは、1日にして成らず。自分で決めたことを毎日続けていくことが、大切なようですね。ときに練習をサボりたい日もあるでしょう。そんなときは河村選手の言葉を思い出して練習を続けてくださいね。
子どもたちからサプライズプレゼントが!
この日のために、ようくんとまなおちゃんは河村選手にお手紙と似顔絵のサプライズプレゼントを用意してくれました。似顔絵を渡して、それぞれがお手紙を読んでくれました。
▼ようくんからのお手紙
河村勇輝選手へ。僕はバスケットボールが大好きです。今まで好きなことはなかったけれど、バスケットボールに出会ってこんなにおもしろいことがあるんだと知りました。テレビで河村選手の姿を見て、すごくかっこよくて、僕も「こうなりたい」と思いました。僕の夢は河村勇輝選手のように、プロになることです。たくさん練習してがんばるので絶対待っていてください。
▼まなおちゃんからのお手紙
河村勇輝選手はスリーポイントやスピードを生かしたプレーがとても得意ですね。いつも河村選手のプレーを見ているとパスやドリブル、シュートなど、一つひとつの動きがすごすぎて驚きます。私も河村選手のようなゲームメイクができるようになりたいです。お体に気をつけてプレーをしてください。応援しています。
今回はバスケットボール好きの小学生、ようくんとまなおちゃんから日々バスケットボールをするうえでの疑問や感じていたことをぶつけてくれました。河村選手がバスケットボールをはじめたのは小学2年生。それから毎日練習を積み重ね、世界を目指すプロバスケットボール選手へと成長を遂げました。ようくんとまなおちゃんも、河村選手に「自分の未来像」を重ね、気持ちを新たにしたのではないでしょうか。
次回は子どものスポーツを応援するママたちへのアドバイスに答えていただきます。お楽しみに!
取材・キッズ記者 文・安藤永遠 編集・荻野実紀子
<ワールドカップ開催!>
8月25日から9月10日の間、フィリピン、日本(沖縄アリーナ)、インドネシアでFIBAバスケットボールワールドカップ2023が開催予定。予選を勝ち抜いた32カ国が優勝目指して集う。