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『真田丸』が描かれるのはどんな時代?

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1月10日から始まったNHK大河ドラマ『真田丸』。初回視聴率は19.9%と好発進を切りました。日本一の兵(ひのもといちのつわもの)として、ゲームソフトなどでも人気の武将・真田信繁(=幸村)が主役ということもあり、ふだん大河ドラマや時代劇を見ない層からの期待も大きいようです。

ということで、物語をより楽しむために『真田丸』の背景をさくっとおさらいしてみましょう。

第1回の舞台は1582年の東国。まさに戦国時代のド真ん中という時代です。ところで戦国時代とはいつからいつまでをさすか……いくつか定義はありますが、応仁の乱が勃発した1467年から大坂夏の陣の1615年までというのが一般的なようです。1338年、足利尊氏によって作られた武家政権・室町幕府ですが、100年くらいはなんとか平穏だったものの、そのうち貧しさから抜けられない農民たちの一揆や、不遇にあった地方の武士たちの不満が少しずつ高まり、謀反や小さな戦が起こり始め、1400年代後半くらいから力が弱まってきました。

形だけになった幕府はスルーして、身分に関係なく強い者、勝った者が上に立つ! という下克上が始まり、地方の大名たちによる国取り物語が始まりました。そして頭角を現してきたのが北条氏康、上杉謙信、今川義元、そして武田信玄といった武将たち。戦国時代の前半戦は、川中島の合戦など、これらの武将による戦いが見どころといえるでしょう。

●戦国時代前半戦を描いた大河ドラマ(2000年以降)

風林火山(2007年 主演・内野聖陽)

天知人(2009年 主演・妻夫木聡)

とくに信玄率いる武田の騎馬隊は最強の戦闘軍団として知られ、他の武将たちの脅威となっていました。「風林火山」の旗をはためかせ、颯爽と馬を走らせる武士の姿はなんとも勇猛で、戦国時代を象徴する光景として人気も高く、前半戦の主役をあげるならやはり武田信玄といえるでしょう。

そして、後半戦の主役といえば…言わずとしれた織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の三潔ですね。

最強と言われた武田家ですが、信玄の死により弱体化。家督を継いだ勝頼に重責がのしかかります。そして1575年、長篠の戦いにおいて、信長・家康連合軍に大敗を喫します。常識を打ち破り、新しいモノが大好きだった信長が導入した鉄砲により、武田の騎馬隊は為す術がなかったのです。「長篠の戦い」は、戦いの形、勢力図が新旧大きく変わるきっかけとなる戦となりました。

●戦国時代後半戦を描いた大河ドラマ(2000年以降)

利家とまつ(2002年 主演・唐沢寿明/松嶋菜々子)

功名が辻(2006年 主演・仲間由紀恵)

江~姫たちの戦国~(2011年 主演・上野樹里)

軍師官兵衛(2014年 主演・岡田准一)

『真田丸』第一回は、長篠の戦いで負け、力付きた武田家とそこに仕える信繁たちの姿から始まりました。

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後半、家臣の裏切りに合い、行き場を失った武田勝頼の悲痛な表情に心を打たれたという声も多く聞こえました。偉大過ぎる父を持った息子の悲哀をみごとに演じた平岳大さん、人気急上昇中のようです。二回以降、勝頼がどのような最後を迎えるのか、序盤の見どころのひとつといえそうです。

同時に最後の最後で勝頼を裏切った小山田信茂には「裏切り者」「けしからん!」という声も多く、たしかに、侍の風上にもおけない裏切り者として演じた温水洋一さんの巧さもハマり、許し難い人物のように映りました。

でも、実は主君への忠心が侍の美学として定着するのは意外にも江戸時代になってからの話。戦国時代ももちろん忠義はありましたが、どちらかというと利害関係のほうが大きく、負け戦とわかっているものに命を賭けるのは愚かという風潮でした。自らの命だけでなく、家族や家臣、先祖から受け継いだ家名を守るのも家長の仕事といえばわからなくもありません。

そもそも信繁の父・真田昌幸自身が裏切りと寝返りを繰り返し、戦国の荒波をかいくぐっていくわけですから、ここは戦略のひとつとして見たいところ。

とはいえ、そんなせちがらい中でも人間の血の通った道義や心根はしっかり描かれることはまちがいなく、生きることが簡単ではなかった時代のそれぞれの生き様こそがよくも悪くも感動を与えてくれるのだと思います。

第1回の最後、徳川家康(内野聖陽・演)、織田信長(吉田剛太郎・演)などがちらりと出てきましたが、今後こうした戦国オールスターズともいえる武将たちが続々登場し、本能寺の変や関ヶ原などおなじみのシーンも待っています。

信繁の死を最後とするならば、物語は大坂夏の陣、豊臣家が滅びるとき、つまり戦国時代の終焉まで描かれることになります。戦国時代の、決して主役にはならない信繁ですが、ときに信長より猛々しく、秀吉より智を使い、家康より大らかに、後半戦を大きく盛り上げた一瞬一瞬の活躍を楽しみにしたいですね。