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インフルエンザ治療薬「ゾフルーザ」服用で、治療薬が効かない耐性ウィルスができる可能性

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冬の足音が聞こえ始めると「インフルエンザ」の流行が気になります。令和になり最初の冬を迎える今年も、例外なくインフルエンザは猛威をふるい始めています。

厚生労働省は2019年11月15日に、インフルエンザの流行シーズンに突入したことを発表しました。令和元年のインフルエンザの流行開始は、過去20年間の中で2番めに早いと言われていて、予防や対策を行うよう注意喚起がされています。

そのような中、抗インフルエンザ治療薬として2018年に販売開始された「ゾフルーザ」について、気になるニュースが飛び込んできました。

参考:厚生労働省 インフルエンザの発生状況について(令和元年11月15日)

抗インフルエンザ治療薬「ゾフルーザ」とは

インフルエンザの予防接種や部屋の加湿、十分な休養と栄養、そして手洗いうがい、外出を控えるなど、できるかぎりの予防策をおこなっていても、インフルエンザに感染してしまうケースもあります。

インフルエンザを発症した際に治療として使用される薬が、抗インフルエンザ治療薬「ゾフルーザ(一般名:バロキサビル マルボキシル)」です。

「ゾフルーザ」は2018年3月14日に販売が開始。できるだけ早期の服用をおこなうことで威力を発揮するため、インフルエンザの治療に対する新たな一手として期待がされていました。

インフルエンザ治療薬なのに、治療薬が効かない可能性が……

東京大学医科学研究所の「感染・免疫部門ウイルス感染分」教授・河岡義裕さん率いる研究チームが発表した内容によると、抗インフルエンザ治療薬となる「ゾフルーザ」を服用することで、体内に耐性ウィルスができてしまう可能性があるそうです。

ゾフルーザ服用で発生する耐性ウィルスは、A型インフルエンザと同程度の感染力

ゾフルーザを服用することで体内に発生してしまった耐性ウィルスは、A型インフルエンザと同じレベルの強い感染力を持っていることも研究によって判明しています。これまで、人工的に作った耐性ウイルスによる実験などでは、通常のウイルスよりも感染力は弱いと報告されていました。しかし今回の発表では耐性ウイルスは哺乳類間を効率よく空気伝播することもわかりました。耐性ウィルスが体内にできてしまうと、飛沫などによって耐性ウイルスが人から人へ広がる可能性があるのです。

参考:
東京大学「患者から分離されたゾフルーザ耐性インフルエンザウイルスの特性を解明」
yomiDr. / ヨミドクター(読売新聞)|「ゾフルーザ」耐性ウイルス、インフル同様の感染力…東京大などのチーム
朝日新聞|ゾフルーザ効かないインフル広まる恐れ 東大チーム研究

「ゾフルーザ」は子どもへの使用は慎重な判断が必要とされている

2019年11月26日発行の読売新聞朝刊に掲載された記事によると、日本感染症学会や日本小児科学会は、12歳未満の子どもへのゾフルーザの投与には、慎重な判断を求める見解をだしていると書かれています。

東京大学などの研究チームの研究結果でもゾフルーザによる耐性ウィルスは、子どもにできやすいことがわかっていることから、子どもに対するインフルエンザ治療にゾフルーザを使用するかどうかは医師と相談し、慎重な判断をおこなう必要があるでしょう。

参考:
日本小児科学会 2019/2020 シーズンのインフルエンザ治療指針
朝日新聞|ゾフルーザ効かないインフル広まる恐れ 東大チーム研究
日経新聞|インフル新薬ゾフルーザ、未使用者にも耐性ウイルス

インフルエンザにかからないために必要なことは「予防対策」

抗インフルエンザ治療薬「ゾフルーザ」の服用によって発生するリスクのある耐性ウィルスが、強い感染力を持つことが分かったからには、耐性ウィルスができやすい子どもの服用は慎重にならなくてはなりません。

だからこそ普段からインフルエンザに対する予防対策をしっかりとおこなっておく必要があります。厚生労働省も毎年インフルエンザ流行期になると「今冬のインフルエンザ総合対策について」という予防対策に関する情報ページを公開しています。

お子さんと一緒に手洗いうがいをしっかりとおこない、予防接種や咳エチケットの重要性を確認し、できる限りの対策をおこなっていきましょう!

文・櫻宮ヨウ 編集・山内ウェンディ

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