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12年間で子育てはどう変わった?厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」が改正

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大切に育てていきたい赤ちゃんの食事にママは日々気を遣っているでしょう。離乳食とひと言で言っても月齢や赤ちゃんの好みによって作るものは変わってきますね。ママに参考にしていただきたい国の資料のひとつに厚生労働省が公表している「授乳・離乳の支援ガイド」があります。2019年3月、12年ぶりに「授乳・離乳の支援ガイド」の内容が変更されました。「授乳・離乳の支援ガイド」とはどういった資料であり、今回はどこがどう変わったのかをみていきます。

  「授乳・離乳の支援ガイド」とは

「授乳・離乳の支援ガイド」とはどういった資料なのでしょうか。「授乳・離乳の支援ガイド」は、

『妊産婦や子どもに関わる保健医療従事者が、所属する施設や専門領域が異なっても、基本的事項を共有化し、支援を進めていくことができるよう、保健医療従事者向けに作成するものである』

というように、保健医療従事者が一般のママに向けて、育児を支援する際のポイントを記した資料です。

内容としては、妊娠期や産後の授乳で気を付けること、離乳への移行について基本的な知識、および妊娠・出産・子育てを取り巻く日本の状況について書かれています。授乳について困ったことや、食物アレルギーなどの項目もあり、一般のママにとっては、役立つ資料となるとともに、保健医療従事者がどのような考えで自分たちに指導しているかも知ることができるのです。

本来は保健医療従事者向けではありますが、今回の改正は一般のママたちにとっても重要な情報が含まれています。

 「授乳・離乳の支援ガイド」2007年版から2019年版はどこがどう変わったのか

保健医療従事者ではないママたちにも知ってほしい、改正点をみていきます。

乳児用液体ミルクに関する情報

2018年8月に厚生労働省は乳児用液体ミルクの製造を可能にする改正省令を施行しました。これにより日本国内で乳児用液体ミルクの製造が可能になり、2019年から徐々に各メーカーから乳児用液体ミルクが発売されています。

「授乳・離乳の支援ガイド」の2019年改正版では、コラムのなかで乳児用液体ミルクについて触れられています。

『乳児用液体ミルクは、液状の人工乳を容器に密封したものであり、常温での保存が可能なもの』

乳児用液体ミルクのメリットは以下のようになっています。

『調乳の手間がなく、消毒した哺乳瓶に移し替えて、すぐに飲むことができる』

『地震等の災害によりライフラインが断絶した場合でも、水、燃料等を使わず授乳することができ るため、国内の流通体制が整い、使用方法等に関する十分な理解がされることを前提として、災 害時の備えとしての活用が可能である』

乳児用液体ミルクの必要性が日本社会に認識され始めたのは日本が次々と自然災害に見舞われた2016年ごろでした。災害のような切迫した状況でなくても、乳児用液体ミルクは平常時にも活用されていくのでしょうね。

子どもの食物アレルギー予防のために妊婦・ママが特定の食べ物を避ける/過剰に摂取する必要はない

授かった大切な子どもが食物アレルギーにならないようにと妊娠中から食べ物に気を遣うママもいるかもしれません。しかし「授乳・離乳の支援ガイド」の2019年改正版では以下のように述べられています。

『子どもの湿疹や食物アレルギー、ぜんそく等のアレルギー疾患の予防のために、妊娠及び授乳中の母親が特定の食品やサプリメントを過剰に摂取したり、避けたりすることに関する効果は示されていない』

『子どものアレルギー疾患予防のために、母親の食事は特定の食品を極端に避けたり、過剰に摂取する必要はない』

食べ物のコントロールをもって子どものアレルギーを予防することは、現時点では難しいようです。ママはママ自身の身体の健康のためにバランスの良い食事を妊娠中から心がけてくださいね。また離乳食の開始時期についても

『食物アレルギーの発症を心配して、離乳の開始や特定の食物の摂取開始を遅らせても、食物アレルギーの予防効果があるという科学的根拠はないことから、生後5~ 6か月頃から離乳を始める』

とされています。

みんなが気になる卵アレルギーについては

卵については、生後5~6ヶ月の離乳食開始時期に、すりつぶした状態の離乳食を食べることになれてきたらという条件つきで”卵黄”を試してみる、と書かれています。ただし書きとして

『衛生面に十分に配慮して食べやすく調理したものを与える』

とされていることから、生卵や半熟の状態ではなく固ゆでまで加熱した卵黄を与えると認識しておいたほうがいいでしょう。

災害用備蓄としてのベビーフードの活用法

災害時に水道やガス、電気などのライフラインを絶たれた状態でも赤ちゃんが平時と同じように食事ができるようにと、災害用の備蓄としてベビーフードも活用できると解説されています。

『市販のベビーフードや幼児食は、種類も豊富で常温で長期保存可能なものが多い。レトルト(容器タイプ)が便利。与える時のスプーンの用意も。食事量が多い幼児には、レトルトタイプの大人の介護食品の利用も可能です』

災害用の備蓄については”ローリングストック”という考え方があります。常に食品や飲料などのストックを持つようにしつつ、普段の生活でも使いながら使った分を補充していく方法です。災害用備蓄とするためには、ベビーフードをあらかじめ平常時に利用しておきたいところです。

ベビーフードを活用するときに注意したいこと

ベビーフードを活用するときに注意してほしいこともあわせて掲載されています。それは

『子どもの月齢や固さのあったものを選び、与える前には一口食べて確認を』

ベビーフードを製造するメーカーはもちろん研究に研究を重ねていますが、赤ちゃんが食べるものの最終的な責任は親にあります。赤ちゃんに与える前に親が味や固さを確認してほしい、との呼びかけがありました。

『離乳食を手づくりする際の参考に』

ベビーフードを食べさせることを否定しているわけではありません。何を食べさせれば良いかわからないときにベビーフードは参考になりますよ、と教えてくれているのですね。

『用途にあわせて上手に選択を』

ベビーフードとひと言でいってもさまざまな種類の商品が販売されています。赤ちゃんの月齢や好みの味、食感などにあわせて選びましょう、ということですね。

『料理や原材料が偏らないように』

赤ちゃんが好むとはいえ同じものばかりを食べていては栄養が偏ってしまう可能性があります。そのためできる限り偏らないような努力をするように、とのことです。

『開封後の保存には注意して。食べ残しや作りおきは与えない』

ベビーフードの商品パッケージに明記されている賞味期限は開封前のものです。開封後のベビーフードの保管方法や食べ残しの処理に気を付けるようにとのことです。

インターネットで販売されている母乳への注意喚起

インターネットで母乳が販売されていることがあります。どうしても母乳育児にこだわる人にとっては重宝するかもしれません。しかしどういった方法で搾乳されているのか、保存方法は、といった安全面の情報があいまいなこともあるでしょう。そして商品説明は必ずしも正確で信頼性のあるとは限らないのです。赤ちゃんを病気のリスクにさらさないよう、「授乳・離乳の支援ガイド」でも注意喚起が記されています。

子育てに関する知識は日々新しくなっていく。情報をキャッチするよう心がけたい

子育てに関する知識は日々新しくなっているのですね。最新の情報をキャッチするためにはママも日々勉強したり情報収集を心がけたりしていることでしょう。子育ての情報を得るのはもちろん、ママひとりではありません。ママ友さんと協力しあったり、旦那さんやそのほかの家族を協力を得たりしながら、専門家が出した研究結果などの科学的な根拠に基づいた情報をみつけていってくださいね。

文・しのむ 編集・しらたまよ

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