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頭金、諸経費、引っ越し代。住宅購入時に用意しておくべき金額は?

コンセプチュアルフォト
住宅を購入する際に言われているのが「頭金2割」。ただ、実際に物件を購入して新生活を始めるためには、ほかに用意しておくべきお金がかかります。いったい何にどれくらいお金がかかるものなの? 不動産コンサルタントの前田浩司さんにお話を伺いました。
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新築は物件価格の3~7%、中古は4~10%の諸経費がかかる

――住宅購入の際には、何にどれくらいのお金がかかるのでしょうか?

前田:まず物件価格です。こちらは頭金として2割程度が必要となります。ほかにも、諸経費として、売買契約書とローン契約書のそれぞれの印紙税、保証料、融資手数料、火災保険(地震保険)、登録免許税、不動産取得税、固定資産税・都市計画税などが必要です。こちらは新築では物件価格の3~7%、中古だと6~10%必要になります。通常、中古物件は一般に仲介手数料3%+6万円がかかりますが、新築でも媒介業者がいる場合は仲介手数料がかかります。

――これらの諸経費は、住宅購入時に支払うものですか?

前田:そうです。住宅ローンとは別に、その場でお支払いすることになります。諸経費が用意できない場合は、諸費用ローンという商品があるので、そちらも利用するという手もあります。金融機関によって金利が異なるので、融資を受ける前に一度ご確認ください。

意外と見落としがち。物件価格、諸経費のほかにも必要となるお金は?

――ほかにはどんなところにお金がかかりますか?

前田:引っ越し代、新居で使う家具や家電、カーテン、エアコン、電球などですね。ほかにも、購入する物件によっては床にワックスをかけてもらったり、網戸をつりつけたり、お風呂の抗菌・防カビサービス、換気扇フィルター、水道の浄水フィルターなど、住宅をきれいに長く使うための初期投資がかかることもあります。

――住宅購入資金のほかに、用意しておくといいお金はありますか?

前田:万が一の家族の病気やケガ、事故などに備えるため、生活費の半年分は用意しておくといいですね。

――住宅を購入する際は2割程度の頭金を入れますが、手元にあるだけ全部頭金に入れてしまうというのは、危険なんですね。

前田:そうですね。不測の事態に備えて、手元に現金を残しておくことは必要です。

トータルどれくらい用意しておいたらいいの?

――住宅を購入する場合は、頭金以外のお金も含めるとどれくらい用意したらいいのでしょうか?

前田:物件価格の頭金2割+諸経費+新生活資金+万が一の予備資金の合計です。たとえば3,000万円の物件を購入する場合、頭金2割として600万円、諸経費に200万円、不測の事態に備えた生活費に120万円、引っ越し代や新生活費用として100万円。合計1,020万円ほどあれば十分かと思います。ただし、これはあくまで目安の金額です。家庭によってはもっと少なくても大丈夫なところもあるでしょう。

――物件価格の「頭金2割」のほかにも、諸経費や新生活を始める費用、万が一のための予算を含めた金額を、住宅を買う前に貯める必要があるということですね。

前田:目安となる金額がわかっていると、物件購入の際にあわてなくていいので安心して新生活を始められると思います。ある程度具体的に知りたいという場合は、毎月の生活費、新生活に必要になるものなどをさらに具体的に書き出してみるといいかもしれません。

取材、文・間野由利子 編集・横内みか

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