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子育ての常識を覆す?!目から鱗!今話題の育児書『「学力」の経済学』とは?

今様々なメディアで取り上げられ、「教育界を震撼させる」とも言われた新しい育児書『「学力」の経済学』。ママ向け雑誌として人気のVERY4月号にも、取り上げられました。今、ママだけでなく多くのパパに影響を与えているその魅力とは一体?

■「個人の経験」ではなく「科学的根拠」から育児を語る!

本書が他の育児書と違う点、それは「科学的根拠」に基づいて育児を述べている点です。子育て中は、多くの人が疑問に思う「子どもを「ご褒美」で釣っていいのか?」「褒め育てをした方がいいのか?」「ゲームをすると暴力的になるのか?」「早期教育って、実際どうなの?」といった問い。

ある教育評論家が「正しい」と言ったかと思えば、また別の専門家が真逆のことを言っている、なんてことも少なくないですよね。そんなママ達の永遠の問いとも言える多くの疑問に、「データ」に裏付けられた「科学的根拠」を用いて結論をだしているのが、本書なのです。

■データが示す、「ご褒美問題」の結論とは?

本書の中で、取り上げられていた「子どもをご褒美で釣っていいのか?」というご褒美問題。実験の結果、ご褒美で釣ることは、悪いことではなく、ご褒美の与え方にポイントがあるのです。例えば、「テストで〇〇点とれたらご褒美をあげる」とするよりも、「(今度のテストのために)〇〇(宿題や読書等)をしたらご褒美をあげる」とする方が、テストでは高い点数をとることができた。という結果がでているというのです。

ここで気になるのは、ご褒美で勉強をさせていては、一生ご褒美をもらわなければ勉強できなくなってしまうのでは?ということ。本書によると、ご褒美を与えることは 必ずしも子どもの「一生懸命勉強するのが正しいという気持ちを失わせるわけではない」という結果がでているというのです。

■日本の教育政策は科学的根拠がない?

本書が注目されている理由の一つとして見逃せないのが、日本の教育政策が科学的根拠を抜きにして、専門家の「経験談」や「慣習」のようなもので出来ていることを、指摘しているという点です。

アメリカでは、科学的根拠をもって廃止された「少人数学級」の実施を、日本は今も議論していたり、小中学生を対象に行われる『全国学力・学力状況調査』(学力テスト)は50億円ものコストがかかっていながら、都道府県別の順位を公開するのみで結果が教育政策に反映されているとは言えず。

しかも私立の学校は受験していないところが多いため、正確に都道府県別の順位さえも出せているとは限らないというのです。日本は他国と比較して教育を「科学的根拠」を用いて語ることに関しては遅れをとっているという事実がまじまじと突きつけられていました。

■何を信じていいのかわからない「子育て」ですが・・・

子育ては、親の所得や、家庭環境、生い立ち、遺伝等、多くの要素が絡んでいて、正直、何を信じていいのか、誰の話が本当なのか、分からなくなってしまいますよね。ここで突然「データ」だの、「科学的根拠」だの、言われたところで、どれほど信じていいものか、疑ってしまう方もいるのかも知れません。ある対談で、著者は、日本に根深く残る「3歳になるまでの間、子どもは母親のもとで育てなければ成長に悪影響を及ぼす」という「三歳児神話」について、1998年版の「厚生白書」で、合理的根拠がないと記載された事実を明かしています。

「他人の子育ての成功体験を真似しても自分の子どももうまくいく保証はない」ということをよく分かっているママたちだからこそ、「多くのデータから、規則性や因果関係を導き出した結論」というものが、信頼できる強い味方になってくれるかもしれませんね。

(文:本山 舞)

<参考>
教育界を震撼させる、「エビデンス」っていったい?