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夫が死んだら義母と縁をきる「姻族関係終了届」の書き方

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義父母との関係に悩む人は多くいます。心の底では「縁を切りたい!」と願っている嫁だけでなく、夫の死後、義実家との関係をどうするべきか、距離感に悩む嫁にとっても「縁」はなかなかの難題となるようです。

先日、弁護士ドットコムライフでは、夫の死後、同居する姑に出て行ってもらえるか? との相談をもとに記事(「【嫁の法律相談】さよならお義母さん、もう出て行っていただけますか?」 )を掲載しました。

この記事には、読者の方々から多数のコメントが寄せられました。

中でも多く見られたのは、記事中に登場する「姻族関係終了届」に対するコメント。「私なら自分が子供達連れて出ていきますね。勿論届出もして縁も切ります」「仮にダンナが死んでも、私や子供が縁を切るなんて発想に無い。信用できる身内は、多ければ多いほど心強い」など様々な意見が寄せられました。

そこで今回は、「姻族関係終了届ってそもそも何? 配偶者が亡くなった人は皆出すべきなの?」「義父母が拒否しても、勝手に出してOK?」といった素朴な疑問について、浮田美穂弁護士に聞きました。

A. 「姻族関係終了届」を出すと、義父母との姻族関係が終了します

結婚をすることにより、配偶者の父母、兄弟姉妹、伯父・伯母(叔父・叔母)、甥・姪などとは、親族関係が発生します。

このような親族関係は、離婚すると当然、終了しますが、配偶者の一方が亡くなった場合は、生きている方の配偶者が、姻族関係を終了させる意思を表示することで終了します。そこで必要なのが、「姻族関係終了届」です。

「姻族関係終了届」を出すことによって、配偶者の父母らと、届を出した人との姻族関係はなくなります。

生きている配偶者が市町村役場に届け出ればいいだけなので、義父母が拒否しても手続きできますし、義父母に黙って届け出ても構いません。家庭裁判所への申立も不要です。姻族関係を終了させれば、扶養義務を負うこともなくなります。

なお、姻族関係の終了と相続とは関係ありません。

届出をした人の子どもは、亡くなった配偶者の親(子どもにとっては祖父母)と血縁関係にありますから、姻族関係を終了させても、子どもには、祖父母の遺産を相続する権利があります。

届を出すことのメリットは、義父母の扶養義務を負うことがなくなることですね。

デメリットはその逆で、自らが扶養してもらえる人の範囲が狭まることですが、あまり深く考える必要はないでしょう。

ちなみに、配偶者が亡くなって再婚をする場合、「姻族関係終了届」を出していないと、亡き配偶者の親と、再婚相手の親との二重の姻族関係が発生することになります。

提供:(弁護士ドットコムライフ)

兼六法律事務所 浮田 美穂 (うきた みほ)弁護士
2002年、弁護士登録。2010年、度金沢弁護士会副会長。2011年から、石川県子ども政策審議会児童福祉部会委員。著書に 「ママ弁護士の子どもを守る相談室」(2013年、一万年堂出版)。

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