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来年から第三子以降の保育料無料化、だけど……所得制限 “360万円の壁”とは?

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■上2人が小学生以上でも3人目の保育料は無料

政府は、子どもが3人以上いる低所得の家庭への支援策として、来年度から3人目以降の子どもの保育園、幼稚園の保育料を無料化、住民税非課税のひとり親家庭は保育料を1人目、2人目ともに無料化する方針を決めました。
現行では、保育園の場合は1人目が小学校入学前なら2人目の保育料は通常の半額に、3人目は無料になります。1人目が小学校に入ると2人目は半額負担から全額負担へ、3人目は半額負担へと負担増になる仕組みです。
それが今回決まった支援策では、1人目の年齢に関係なく2人目の保育料はすべて半額に、3人目は無料になるのです。これは公立の幼稚園にも適応されます。たとえば、上の子が現在小学校や中学校に通っている場合、これまでは全額負担だった3人目の保育料が来年度からはすべて無料になるのです。ここまで読んで「やった!」と喜ばれた方も多いのでは? ただし、ここには所得制限 “360万円の壁”があるのです。

■たとえ対象となっても保育園に空きがない!?

冒頭にも書きましたが、今回の支援策は低所得世帯への支援策です。対象となるのは年収360万円以下の世帯です。保育園の場合でいうと、現在52万人超の園児が対象となっているとみられます。該当するのは現在保育園や幼稚園に通っている園児のみ。たとえ該当世帯であったとしても、保育園に入りたくても空きがないという待機児童の問題が立ちはだかります。
年の離れた兄弟が小学校に2人いて、入園待ちの0歳の待機児童がいた場合、保育園に空きがなければ保育料無料の対象になるのはもっと先になります。比較的入りやすくなる3歳で保育園に入園、または4歳になり公立の幼稚園に入れたとしても、その頃には政策そのものが変更になっている可能性も十分考えられます。保育料無料化とともに、待機児童解消への取り組みにもより一層力を入れていただきたいところです。

■2人目3人目ではなく1人目から支援の対象になる政策を

2005年の衆議院選以来、自民党が公約にかかげる幼児教育の無償化。まずはその第一弾ということで、ゆくゆくは3歳~5歳児の保育料を無料化することを念頭においての施策でしょう。無償化の対象を広げて子育て世代の負担を軽くし少子化を食い止めることを狙いとしているのでしょうが、対象が2人目、3人目以降では少子化食い止めにはなりません。
そもそも低収入だからこそ収入面で不安があり、2人目、3人目を諦めているというご家庭も多いのではないでしょうか。負担を軽くするというのなら、“2人目半額、3人目以降無料”ではなく、1人目から支援の対象となる政策を実施してほしいものです。

ライター/間野 由利子