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ユージ:第3回 嫌なことをされたら暴力で解決すればいいやって思ってた

テレビで活躍する姿からは想像できないような不良時代があったというユージさん。
第3回目となる今回は、中学校からの退学についてお聞きしていきます。

■ユージさんは人生で2度、学校をやめざるを得なくなったとお聞きしました。1度目は先だってお聞きしたアメリカンスクールでのことでしたが、次は中学生の時ですか?

そうです。戦国時代の小学校生活を経験して、中学に上がってから僕の勘違い人生がスタートして、中学2年の時にちょっと大きなトラブルを起こしてしまって、中学を退学になるんです。
それが人生で2度目の退学です。
まさか、中学2年で学校を退学になるなんて思ってもなかったので、納得できないこともあったし、悔しい思いもたくさんしました。

■その時のお母さまの反応は?

うちの母親はすごく厳しい人で、僕は小さい頃からすごく厳しくしつけられてきたし、そのせいで反抗するようにもなっていたんですけど、その時だけは怒られなかったんですよ。
校長室に呼ばれて「退学です」って言われた時、母は泣き崩れて、それを見ながら「この後、めちゃくちゃ怒られるんだろうな」と思ってたんですよ。

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でも、母は校長室を出た後に、「お腹空いてる?」って聞いてきたんですよね。
僕としては肩透かしをくらった感じで、「別に」って答えるんだけど、「何か食べて帰ろう」って言われて。
本当に全く怒られなかったんですよ。
怒られたら、それに対して言い返す準備ができていたし、今回の件に関しては怒られる覚悟もボコボコにされる覚悟もできてたのに、そんな時に限って怒られなかったから、ほんとどうしていいかわからなくなっちゃったんですよね。
むしろ殴ってくれた方がずっと楽だと思いました。
僕のせいで母が悲しい想いをしてるって思ったら、それがすごくきつかったですね。

■退学になったことで、考え方が変わりしましたか?

退学になる前の僕は、すごく有頂天になっていたし、何をしても許されると勘違いしていたんです。
やってはいけないことをすると罰があるんだとか、人に対して嫌なことをしたら必ずそれは自分にも戻ってくるということを学んだのはあの時ですね。

■その出来事で、ユージさんの反抗期は終わるんですか?

いや、終わらないですね。まだまだ第1章が終わった感じです。
「お母さんを悲しませちゃいけないな」とその時思っただけで、その後ももっと続いていくんですよね。
僕は10代の頃に外国人差別をたくさん受けたんです。
周りの環境のせいにしてはいけないし、結局は僕自身の弱さが原因だけれども、そういう差別やいろいろなことが僕の心にたくさん傷を作って、誰かに嫌なことをされたら暴力で解決すればいいやって思うようになったんです。
僕の中で全ての人が敵になったことがあって、「全ての人に悲しい思いをさせてやりたい!」という気持ちになりました。
16歳の時に交通事故で1年間入院したことがあるんです。
その時には芸能活動も始めていて、ちょうどテレビドラマへの出演が決まっていたのに、それも出られなくなって事務所にも迷惑をかけました。
今になって思えば、そういう負のものは自分で招いていたんだけど、その時はそんなのわからなくて、「誰も俺を支えてくれない、俺って誰にも愛されてないんだ」と、いろんなことを間違った方向に感じ取っちゃってた時期があったんですよね。
誰も同情してくれないし、人に話しても仕方がないから、自分で戦うしかないんだと思っていたんです。

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■そういう苦しみをお母さんに相談することはなかったんですか?

母親に相談しても、「あんたが悪い」と言われてしまえば、それ以上のことを伝えたりする気も、吐き出す場所もなくなってしまいました。
可愛がってきた一人息子が不良になって、悪い友達もたくさんいる。
「私の愛情が全然届かない」となって、母はイライラして電話でひどいことをたくさん言ってくるんですよ。
そうすると僕は、「こんな母親なら、なおさらいらない」ってなって、2人の間にどんどん距離ができてしまったんですよね。
そして、ついにお母さんが家を出ていってしまうんです。
僕、19歳から1年間アメリカに行くんですけど、そこまではどんどん仲の悪さがエスカレートして、何か大きな事件が起きてもおかしくなかったくらいの状態までいきましたね。

お母さんとの関係に亀裂が入ったまま、ユージさんは19歳で再びアメリカへ渡ります。
そこでの生活が、その後の人生に大きな影響を与えます。
次回は、その1年のアメリカ生活についてお聞きしていきます。
お楽しみに。
(取材・文:上原かほり 撮影:chiai)