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帝王切開後、傷口が化膿して再入院した話 #わたしの出産記録

出産は十人十色。一つとして同じお産はないのだと思います。

かくいう私も、長男を産んだときは一世一代の大ピンチでした。

四月の春うららかな日曜日、早朝に破水し即入院。お昼過ぎから陣痛が来たのですが中々子宮口が開かず、夜になって高熱を出してしまった私。担当の医師から「子宮内細菌感染の疑いがある」と告げられました。
さらに陣痛の痛みと熱でぐったりしている私に追い打ちをかけるがごとく「まだ子宮口4cmだからお産は朝までかかると思うけど、赤ちゃんが弱るかもしれない。朝まで待つ? それともお腹を切って出す?」と話し続ける医師。
痛みで意識がもうろうとする中、「赤ちゃんが弱るなら今すぐ出してあげたい!」と思い緊急の帝王切開を選択。

無事に帝王切開が終わり赤ちゃんと感動の対面をしたのもつかの間、ここから私の「本当の戦い」が始まったのです。

残念なことに硬膜外麻酔(痛み止め)が入らなかったので、後陣痛と帝王切開の傷の痛みのダブルパンチをもろに食らいました。
入院中はずっと下腹部が激痛! 授乳室で他のママたちがおだやかな顔で赤ちゃんと過ごしている中、私は冷や汗ダラダラ。後陣痛ってこんなにつらいんだと痛感しました。

ですが医師からは、「子宮の収縮の具合も良いし、傷口もきれい」と言われ当初予定していた通りの日に退院しました。

が、しかし。退院後すぐに胃腸炎にかかり、さらには乳腺炎にもかかり、産後1か月はほぼ寝たきり状態に。下腹部の痛みは一向に治まらないし、歩くだけで激痛でした。
しかし無知な私は「出産で体力落ちてるな~。初産だし、手術も初めてだし当たり前か。後陣痛っていつ終わるんだろう……」と思っていた。おバカめ……。

そして、産後1か月ちょっと経ったある日、それまでキレイだった帝王切開の傷口が突如として真っ赤に腫れあがったのです。触れられると「うぎゃおおおおおおおおう!!!!!!」と飛び上がるほどの激痛。特に傷口の右端が異常な痛さでした。なんだこれは! これはさすがにおかしい!

ということで病院に行くと……。
医師「こりゃ傷口が化膿してるね。切って膿出さなきゃダメ。看護師さ~ん。局部麻酔とメス持ってきて~」
ちょ、まってまって。え……? 先生呑気になに言ってんの。
そうこうしている間に診察室の簡易ベットで突然処置が始まりました。すると医師が「あ~。表面じゃないね。深部が膿んでる」とぽつり。深部だったから表面の傷はきれいで気づけなかった。後陣痛じゃなかった、とのこと。

ようするに表面的に見えない傷口の中で化膿していたのです。それも産後からずっと。

結局、異常に痛かった傷の右端部分に、大きさ1.5cmの膿がありました。即再入院決定です。

まさかの産後1か月で我が子と離れ離れに。(その間、赤ちゃんは実家に預けました)
入院中、夜中に一人ガチガチに張ったおっぱいを搾乳して捨てる。聞こえてくる新生児の声。
……泣けた。早く帰りたい。自分の赤ちゃんに会いたい。
なんでもっと早くに化膿だと思わなかったのだろう。帰りたい帰りたい帰りたい……!!!!

そんな私に医師は、「一週間入院してもらい抗生物質の点滴で炎症を治したい」と仰っていました。
が、一日も早く帰りたい私。交渉を重ね、条件付きで退院させてもらえることに。

【条件1】抗生物質の点滴を毎日2回、午前中と夕方に通院すること(1回の点滴3時間)。
【条件2】再切開した傷口のガーゼ交換に毎日通院すること。

そして退院後、毎日通院するのですが、条件2のガーゼ交換で地獄の苦しみを味わいました。

なにが地獄かって。1cmくらいの再切開した傷口から、ガーゼを押し込むのです。中の膿がガーゼに浸み込むように。そして傷口が塞がらないようにガーゼの先っちょは出します。
麻酔なしで毎日行われるこの処置がとにかく痛くて、ガーゼを押し込まれるたびに「いたい!うううううううっ!!!」とうめく私。大人げなく。ええ。年甲斐もなく。


ヒイヒイ言う私に医師がまるで子どもに言い聞かせるかのように「泣かない!」と一喝。
「泣いてないわっ!」と反抗。(子どもか!)。今思えば泣いてたのかもしれないですが……。

1週間ほどの地獄の通院を乗り越え、産後2か月でようやく日常に戻ることが出来ました。
痛いことを書きすぎて、これから出産を迎えるママたちを怖がらせてしまったらごめんなさい。

声を大にして伝えたいのは、「帝王切開の傷口は化膿する事があります! 傷口がきれいだからと言って後陣痛と勘違いしないで下さい! 少しでも痛いなら早めに受診するべし!
でないと麻酔なしのガーゼ交換を経験するかもしれません!
」ということです。

だけど、どんな痛みも苦しみも、我が子が元気で育っている姿をみることで救われました。だれでもそれぞれが「お産のドラマ」を持っているでしょう。私の場合は帝王切開に対しての無知と勘違いでドタバタなことになってしまいましたが……。
ちなみに化膿していた箇所は今では何事もなかったようにまったく痛くありません。しかしすぐにつるようになってしまいました。ちょっと体勢を変えたり、急に力を入れたりするとピキーンときます。厄介です。

ですが、この「一生残るであろう傷」は私が産後戦った証だと思うことにしています。今となっては良い経験をしたなと思っています。二度とガーゼ交換はしたくありませんけどね(笑)。

 

文、イラスト・おんたま

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