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被災地の野菜などを食べて応援!ママたちができる「応援消費」とは?【朝ごふんコラム】

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子どもの安心・安全について気を付けたほうが良いことを「朝5分」で家族で話し合う「朝ごふん」プロジェクト。今回話し合ってほしいテーマは、災害などで被災した地域の物を買うことで復興を応援しようという「応援消費」です。熊本と福島、同じ被災地でも消費が進まないワケとは? 消費生活アドバイザーの古谷由紀子先生にお話を伺いました。
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――よくスーパーで「応援消費」という表示を目にしますが、「応援消費」とはなんですか?

古谷:日本は災害が多いでしょ。応援消費とは日本特有の言葉で、被災した地域を応援するためのものよ。復興支援には、ボランティアとして復興を手伝うことや旅行などで被災地に出かけること、そして被災地の物を買って応援することなどがあります。このように応援消費とは、「被災地で生産された野菜や工芸品などの商品を買うこと」。応援消費によって、被災地の経済が潤い、復興していくことにつながります。

――被災地から遠く離れていても、私たち消費者ができる「応援消費」はあるのですか?

古谷:たとえばスーパーで、被災地で採れた野菜や工芸品を優先して買うとかね。小さい子どもがいるママは、ボランティアをしたい気持ちがあっても現地に行くのは難しいでしょ? だけど買い物ならできるかなということで、それも立派な被災地への応援になります。

被災地の物を買って食べるだけで本当に応援していることになるの?

――農林水産省が「食べて応援しよう」というキャンペーンをやっていましたが、これは応援消費とは違うのですか?

古谷:同じよ。農林水産省なので地域の農産物を買って応援しようということなの。消費者に「地域の商品を買って食べることで復興の支援をすることになるんだよ」ということを啓発するためのキャンペーンのことね。

――被災地の物を買って食べるだけで、応援していることになりますか?

古谷:なると思うわ。たとえばキャベツを買うとき、被災地の物とほかの地域の物があったら、被災地の物を買えば、被災地にキャベツの代金が入るわけでしょ。たとえキャベツ1個だとしても、被災地のキャベツを買う人が100人、1000人と出てくれば、大きな金額になる。「自分一人が買っても何も変わらない」ではなく、ひとりひとりが行動することが、被災地の復興につながっていくのよ。

「熊本と福島、同じ被災地だけど……」。ママたちの本音は?

――同じ被災地といえ熊本産の野菜を買うのはいいけど、東京電力福島第一原発の事故後、福島の野菜を買うのは抵抗があるというママもいると思います。これについてはどう考えますか?

古谷:福島の物を危険だと思うから躊躇するんでしょうね。ママたちからすれば、被災地の復興よりもまずは子どもの安全のほうが大事だものね。福島の野菜やお米などは、土壌から作り直したり、食品はすべて放射能検査を実施するなど大変な努力をして安全を確認して出荷しているの。ママたちはその事実を知らないことが多いのかもしれないわね。または検査していることは知っていても「やっぱり不安だから」といって福島産をはじめ、東北産の野菜を避けるでしょ。何となく不安だからという消費者の行動が今なお福島産が風評被害にさらされ、農家の方を苦しめることになることも知ってね。消費者一人ひとりが正しい情報をもとに行動してほしいと願っています。

「福島産でも安ければ買う」は、実は安全だとわかっている人が言っている?

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――「福島産の野菜やお米が心配でも、値段が安ければ買う」という人がいますよね。

古谷:「安ければ買う」のはその食品が安全だとわかっているからだと思う。だって本当に危険だと思っていたら、安くても絶対に買わないんじゃないかしら。福島産の野菜などは既にすごく値段が下がっているの。野菜やお米を作っている福島の農家としては、風評被害の中でさらに足元を見られているわけだから、本当に悲しいわよね。

ヨーロッパやアメリカでは福島産の食品の輸入規制を見直している

――ヨーロッパやアメリカなどでは、福島産の食品について輸入規制の見直しが始まったそうですね。

古谷:そうなの。事故後、福島のお米や、岩手や宮城などの一部の水産物、秋田産の食品に対してEUの行政機関である欧州委員会が輸入規制をかけていたんだけど、2017年中に規制を緩和するそうよ。アメリカも9月から福島、岩手、宮城、栃木、群馬の牛乳や乳製品の放射能物質の検査の証明書がいらなくなり、輸入規制を緩和したの。
日本だけじゃなく、各国の情報もしっかりと見ておくことで、正しい判断ができるんじゃないかしら。

「わざわざ被災地の物を選んで買う」行動こそが応援消費

――ママたちからすれば「同じ値段で、同じ栄養価だったら、わざわざ福島産の物を買うのも……」と思うかもしれません。

古谷:福島に限らず「わざわざ被災地の物を選んで買う」という行動をするかどうかよね。その「わざわざ買う」という行動自体が応援消費になるのよ。
ママたちからすれば「安全、安い、品質が良いものを選びたい」という思いはあるだろうけど、自分がやっている行動は、社会の未来をつくっていく行動につながるかどうか、そういう視点でも考えてみてほしいの。自分にできることはなにかあるのか、あるとしたらどんなことなのか、身近な買い物から考えてもらえたらと思います。

「毎朝みんなでゴハンを食べながら、たった5分でも家族のコミュニケーションをとってほしい」という想いからはじまった『朝ごふん』プロジェクト。
このコラムでは、忙しい朝でも親子で話せる子どもの安心・安全情報について紹介しています。
ほかにも、「子どもの食事」などの生活に役立つ記事は『朝ごふん』ページで読むことができます。ぜひご覧くださいね。
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