life

脳は3回成長する!? 子どもの脳が活性化するポイント

pixta_636718_M

「賢い子どもに育てたい」とは、親であれば思うところ。そうかといって小さいうちから勉強ばかりさせるのもどうかと悩んでしまいます。「子どもは楽しいと思っているときにこそ、とてもよく学んでいます」とは、発達心理学の権威、内田伸子先生。子どもが学ぶときとはどんなときなんでしょうか? 詳しくお話をお伺いしました。

内田伸子先生

楽しいときこそ脳は活性化する

子どもが遊んでいるとき、脳は活発に動いています。
遊びというのは、自分から「やりたい」と思うことをやっているときです。「楽しい」ことを考えているとき、脳の扁桃体はワーキングメモリーに情報伝達物質を送り、海馬を活性化します。それによって情報を記憶貯蔵庫にどんどん蓄えることができるのです。

脳は大きくわけて3回成長する

認知革命

子どもの脳が成長するのは全部で3回。はじめは第一次認知革命とよばれる生後10カ月~3歳です。このころイメージが誕生して記憶機能が活発に働きはじめます。積み木を持って「ぶぶぶぶぶー」という幼児は、ちゃんと頭の中に車をイメージできているんですね。また「見る、聞く、触る、味わう、嗅ぐ」という五感を使っていくことで、知能もどんどん発達するのです。

次に第二次認知革命といわれるのが約5歳半から始まります。この時期は、お母さんに「どうしてかな?」と質問されると論拠や根拠を伝えることができるようになります。また、他人の気持ちを想像して思いやれる心も育ちます。

第三次認知革命は、9歳~10歳の時期です。ここで意志力、判断力、モラル、情緒が育ちます。このように幼児期の脳は大きく分けて3回も成長するのです。

幼児期に大切なのは3歳~5歳

この3つの脳の成長期のうち、第一次認知革命~第二次認知革命が始まるまでの3歳~5歳というのは大変重要です。
というのも、この時期は子どもがもっとも成長する大切なときなのです。子どもは頭の中でいろんなものを想像(イメージ)しています。頭の中で想像したものを言葉や形にすることで創造(クリエイト)できたら、子どもの脳は刺激を受けて、どんどん成長してきますよ。

頭の中にイメージしても表現しなければ消えてしまう

ここで大事なことは指先を使った遊びです。指先を使った造形活動に取り組んだ子ほど、学力テストの成績が高くなるというデータがあります(※1)。
語彙の発達が豊かな女の子に比べ、成長がゆっくりな男の子は、なかなか気持ちや考えたことを外に出せないことがあります。

せっかく頭の中でいろんなことを考えても、それをアウトプットすることができなかったら、消えてしまうのです。そんな時に役立ててほしいのが、私が開発に携わった知育スタンプ『エポンテ』です。

(※1) 出典:内田伸子・浜野隆(編著)『世界の子育て格差‐子ども貧困は超えられるか』金子書房 2012年

イメージしたものを形にすることで脳が活性化する

エポンテ1

『エポンテ どうぶつスタンプ』(陸のどうぶつセット/水のどうぶつセット各3700円/税別)

スタンプは、手があまり発達していない時期の子どもでも、頭のなかにあるイメージを表現しやすいため、想像力や創造力を豊かにする手助けになりますよ。
エポンテ2
たとえば私が開発に携わった『エポンテ』は、どれも動物の身体や顔になっていて、組み合わせるとオリジナルの動物ができるんです。ポンポン押すだけでも模様ができておもしろいし、動物を作って自分の考えた物語を話し出す子もいます。

子どもは「楽しい」と思っているときこそ、脳が活発に働き育まれていきます。お父さんもお母さんも、たまには家事や仕事の手を止めて、子どもと一緒にスタンプ遊びをしてみませんか。子どもの新たな一面を発見するきっかけになるかもしれませんね。

取材、文・間野 由利子

関連リンク

※「経済格差は子どもの学力に影響する」の本当の理由 ー 内田伸子教授インタビュー前半

※子どもは遊びを通して“楽習”するー内田伸子教授インタビュー後半