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映画『カーズ/クロスロード』カギを握るのは女性トレーナー、クルーズ

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2017年7月15日(土)公開の『カーズ/クロスロード』。シリーズ三作目となる本作は、子どもはもちろんのこと、大人もハマる映画として話題です。子どもはまるでサーキット会場にいるかのようなレースシーンに興奮し、大人はその裏側にあるヒューマンストーリーに心を動かされるかもしれません。編集部では、共同製作者であるアンドレア・ウォーレンさんに、物語の魅力とともに、母親としての話を聞かせていただきました。

勝てば走れる。負ければ、もう走ることはできない

スター選手として活躍し続けてきたライトニング・マックィーンですが、次世代カーの登場や大事なレースでの大クラッシュ、スポンサーからの引退勧告を受けます。勝てば走り続けられるものの、負ければもう走ることはできない状況。そんなマックィーンをサポートするのが最新知識が豊富な若き女性トレーナー、クルーズ・ラミレスです。彼女の存在がマックィーンのレーサーとしての人生を大きく動かすことになります。

マックィーンの人生を左右するクルーズとは?

――マックィーンのトレーナーであるクルーズを、女性に設定したのはなぜでしょうか?

わりと自然な流れでそうなりました。クルーズはマックィーンの人生を左右する重要なキャラクターです。マックィーン自身は、かつての師匠であるドック・ハドソンを求めていたわけですが、クルーズは、真逆なわけです。ドック・ハドソンが男性で年配だったのに対して、クルーズは女性で若い。やり方や物の見方も違うわけです。
必ずしもマックィーンが求めているものではなかったからこそ、そのコントラストからおもしろさが生まれたのかもしれませんね。

 夢をあきらめ、サポート役にまわる姿に共感

――まわりからの反対でレーサーになる夢を封印し、トレーナーとして働くクルーズ。彼女を見ていたら、自分のやりたいことよりも、子どものため、家族のために時間を使う母親も同じだと思いました。ご自身の場合はどうですか?

私も子どもが2人いるから、その気持ちはわかります。毎日子どもの世話が大変で、ペットを飼う余裕すらないほど(笑)。家事や子育てをしながら、自分のやりたいことをすることは、誰にとっても大きな挑戦だと思います。

1日は24時間しかないし、その中で子どもたちにもたくさんのエネルギーをそそがなければいけないけど、それにも限界がありますよね。なので、バランスが大切なのではないでしょうか。子どもたちには、母親としての顔だけじゃなく、自分が夢中になってやっている姿を見せることも大切だと思っています。その姿を見て、子どもたちはいろんなことを学んでいくんだと思います。

ブライアン・フィー監督が娘に伝えたかった思い

映画監督のブライアンさんが、こんな話をしてました。彼には2人の娘がいるんですけど、彼女たちに静物画の描き方を教えたそうです。娘さんたちの前に人形をおいて「さあ、描いてごらん」といったものの、娘さんたちはすぐに飽きて別のところに行ってしまったんですって。

それでブライアンさんは「娘たちが興味を持ってくれないんだったら一人で描くからいいよ。最初から自分一人で絵を描いたり、プロジェクトをやればよかった」と、一瞬思ったそうなんです。そしたら翌日、部屋で子ども2人が動物や好きなおもちゃの絵を描いていたそうです。

彼は、子どもたちに一生懸命、静物画の描き方を教えようとしたけど、その必要はなかったみたい。彼がやろうとしたことは娘さんたちに伝わっていたし、とても大きな意味があることだと思います。

心に響く名セリフが満載

――この映画には魅力的なセリフがいっぱいありますが、お気に入りのセリフを教えて下さい。

クルーズが最後にいう言葉ですね。なんというセリフかは、映画を見てのお楽しみです。私はそのセリフを聞くたびに、とても彼女のことを応援したくなるんです!

「引き際は自分で決める」(マックィーン)、「あなたを見て育ったの」(クルーズ)、「限界って、誰が決めるんだ?」(メーター)など、物語の中には魅力的なセリフがいっぱい! セリフにも注目してみると、物語の奥深さが感じられるかもしれません。

『カーズ/クロスロード』
映画公開日:2017年7月15日(土)
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
日本語吹き替え:土田大、山口智充、戸田恵子、松岡茉優、藤森慎吾

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取材、文・間野 由利子