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いじめ、就活…キラキラネームで辛い思いをしたくない!改名するための手続きまとめ

提供:弁護士ドットコムニュース
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我が子になるべくよい名前をつけたいと考えるのは、すべての親の願いでしょう。

しかし、オンリーワンの名前をと思いすぎたゆえに、俗に「キラキラネーム」と言われてしまうような名前をつけると、将来、子供が社会で辛い思いをすることがあるかもしれません。これまでの弁護士ドットコムニュースの記事をもとに、名付けのときに知っておきたいリスクと改名についてまとめました。

●将来、キラキラネームが人生に及ぼす影響

いわゆる「キラキラネーム」とは、読むのが難しい漢字で当て字された珍しい名前で、欧米人の名前やキャラクターの名前などであることもあります。周囲と違うキラキラネームはいじめの原因となり得るようで、インターネット上ではそういった悩みが少なくありません。

また、就職活動で不利に働いていると感じた人もいるようです。企業の採用担当者によるアンケート調査で、「キラキラネームよりも古風な名前のほうが有利」とする結果もあります。

●戸籍名を変えることは容易ではない

改名には2パターンあります。

(1)名の漢字(文字表記)は変更せずに、読み方だけを変える場合は、比較的簡単に目的を達せられます。

戸籍には、氏名の漢字(文字表記)が記載されており、読み仮名については記載されていないため、読み方を変えることは自由にできます。しかし、住民票には読み仮名が記載されている自治体が多いので、市町村役場で「住民票ふりがな修正申出書」を届け出ることで、必要な手続は完了となります。

インターネット上でキラキラネームとしてよく引き合いに出されている「主将」と書いて「きゃぷてん」と読む名前ですが、例えば「かずまさ」と読み仮名を変えることは容易にできるのです。

もうひとつは、(2)名の漢字(文字表記)を変更する場合で、家庭裁判所の許可が必要となります。

戸籍法には、正当な事由によって、戸籍の名を変更するには、家庭裁判所の許可を得て、その旨を届け出なければならないとされています(107条の2)。

正当な事由とは、改名をしないとその人の社会生活において支障を来す場合をいうとされ、単なる個人的な趣味や感情等のみでは裁判所は名の変更を許可しないといわれています。 正当な事由の具体例としては以下のようなものがあります。

(1)営業上の目的で襲名を行うとき

(2)親族に同姓同名者がいるとき

(3)珍奇・難解・難読で社会生活上著しく支障があるとき

(4)日本に帰化した者が日本風に名前を改める必要があるとき

(5)長期間にわたり通称名を使用している場合(いわゆる「永年使用」)

「キラキラネーム」であることを原因とする改名は、上記の(3)に当たると判断されれば、改名の許可がされることとなります。

極端な当て字や、漢字の組み合わせからはおよそ読みが推測できないような名前であって、それによって社会生活上支障を来しているのであれば改名できる可能性があるといえます。しかし、実際にどういった名前でどういった支障が生じていれば改名が認められるかは、申立ての事案ごとに個別に判断され、審判官の価値観にも左右されます。

したがって、より確実に改名したい場合は、自分が決めた名前(「通称名」といいます)を日常生活で数年間使用していたという実績を積むことで、(5)に当たるとして許可を得ることが考えられます。

●手続自体は難しいものではない

改名の実際の手続を簡単に紹介すると、住所地(住民票がある市区町村)を管轄する家庭裁判所に以下の書類を提出し、申し立てます。

・名の変更許可申立書・発行から3か月以内の戸籍謄本(全部事項証明書)

・名の変更が必要な理由を証明する資料(具体的には、通称を使用して出した年賀状など)

家庭裁判所に申立てが受理されると、次の段階として書面で事情を照会されたり、裁判所に呼ばれて直接事情を聞かれたりすることが一般的です。

なお、申立てに必要な費用は、申立書に貼付する収入印紙800円分と連絡用の郵便切手が数枚です。 また、改名を希望する申立人が未成年者であっても、15歳以上であれば親の代理や同意なしに申立てを行うことができます。

●たかが名前、されど名前

裁判所が公表している司法統計をみると、年間7000件前後の改名(必ずしもキラキラネームとは限らない)の申立てがなされていて、そのうち5000件ほどについて変更の許可が出ているようです。 社会生活を送るなかで人に名乗り、書類等に名前を書くことは頻繁にあります。自分の名前を大切に思い、誇りに思う。そんな名付けをしてあげたいものです。
提供:弁護士ドットコムニュース

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