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「かいけつゾロリ」30周年! 作者・原ゆたかさんが語った制作秘話とは?

誕生三十周年を迎えるロングセラー児童書シリーズ「かいけつゾロリ」、今の子どもたちはもちろん、パパ・ママ世代も子ども時代に読んでいたという方が多いのではないでしょうか。累計3500万部を誇る「かいけつゾロリ」シリーズは、現在なんと60巻を突破! いたずら王者を目指すキツネのゾロリと、子分のイシシとノシシがおくる大冒険のお話です。

そんな「かいけつゾロリ」『かいけつゾロリ大冒険展』が4月26日(水)から5月8日(月)まで、日本橋高島屋で開催中です
展覧会初日のきのう開かれたオープニングセレモニーには、原作者の原ゆたか先生ゾロリ、ゲストのぺこさん&りゅうちぇるさんが登壇、なごやかなトークを繰り広げました。

原作者の語る制作の裏側 「『ゾロリ』は本が苦手な子のために……」

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30年間、子どもたちに愛され続けてきた「かいけつゾロリ」。ともに子ども時代を過ごした作品とあって、ぺこさんもりゅうちぇるさんも大はしゃぎ。「二人とも、ゾロリが好きな小学生だったんだと思うと嬉しいですね」と原先生も笑顔です。

小学校低学年の子どもたちが楽しく読めるよう、すべての漢字によみがながふってあったり、ゾロリたちが喋る台詞はマンガのようなふきだしで表されていたりと、さまざまな工夫がされています。作者の原先生は「かいけつゾロリ」を「本を読むのが苦手な子どもたち」のために作ったのだそうです。

「私も子どものころ本が好きじゃない時期があったから、『ゾロリ』は本が嫌いな子のために書いてあげようと思ったんです。ページを次々めくりたくなるようなお話を書きたいなと書き始めて、5冊くらいで終わるかと思ったのに、いつの間にかこんな展覧会までやらせていただくことになって……。
ゾロリは心根が優しくていつもいいことをしちゃうけど、子どもの本には珍しく悪者なんですよね。本の中でも、すぐおならやげっぷをしたり駄洒落を言ったりするものだから、学校の先生やお母さんたちからは『子どもたちにあまり読まないでほしい』みたいに言われていたけど、私は子どもの立場でこんな本が読みたいと思った。楽しくて元気な気持ちになってほしかったんです」

ご自身が子どもだったときの気持ちを忘れずに、子ども目線に立って本を作り続けてきた原先生。そんな原先生の思いにふれ、りゅうちぇるさんも「僕も小さいころから本って全然読めなくて、でもゾロリだけは大好きで、ずっと読んでました。だからそういうことを考えて書いてくださったんだって聞けて、すごく嬉しい!」。

「ゾロリの勇敢でへこたれない感じがすごくかっこいい」というぺこさんに、原先生は「ゾロリも毎回失敗ばかりするし、お嫁さんも見つからないし、お城も手に入らないし……。だから『ゾロリ』って本当はいやなお話なんですよ。だけどゾロリはそこで諦めないで、すぐに次のお嫁さん、次のお城を探しにいく。どんなに追い詰められても元気になるようなキャラクターなんです」と話します。
「諦めたらそこで終わっちゃうよ、と。自分も最近ネタが出ないとき、昔のゾロリを読み返して、ゾロリのへこたれない姿に『自分も頑張らなきゃな』と元気づけられています」

ゾロリがりゅうちぇるファッションに!?

そして、昨年末結婚したぺこ&りゅうちぇる夫婦に、原先生からサプライズのプレゼントが!

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仲睦まじい二人の様子を、羨ましそうに見つめるゾロリ一行……。
「お二人とも結婚してすごく幸せそうで、ゾロリも早くお嫁さんがほしくて羨ましがっているんです。どうしたらこんな幸せなカップルになれるのかなって考えて、りゅうちぇるみたいな格好をするとモテるかなって……」
そう言いながら取り出したのは、なんとりゅうちぇるファッションのゾロリ! これには二人も「やばい!」「すっごくかわいい!」と大感激です。

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最後に原先生から、今のゾロリファン、そしてかつてのゾロリファンにメッセージが。

「『ゾロリ』は子どもの本だから、卒業したら忘れられちゃうかなって思っていたんですけど、みんなちゃんと覚えていてくれて嬉しいです。昔ゾロリを読んでいたお父さんがお子さんを連れてきてくれたり……。この展覧会では、みんなそれぞれの思い出の本が見つかると思うので、来ていただけると嬉しいなと思います」

展覧会のようすをちょっとだけお届け!

開催中の『かいけつゾロリ大冒険展』では、ゾロリ一行の30年間にわたる大冒険の道のりを、〈原画&お宝展示〉〈創作の秘密〉〈トリックアート&フォトスポット〉で紹介しています。

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30年の冒険の旅で出会ったキャラクターたちが大集合!

6巻『チョコレートじょう』に登場する「ブルルチョコ」や、9巻『ママだーいすき』の「ママとのおもいでアルバム」、23巻『大金もち』でにせ札を作るのに使われたノシシ特製の「いもばん」など、ゾロリの冒険を彩るお宝(!?)の数々が立体物になって登場。15巻『かいけつゾロリつかまる!!』の表紙を再現したフォトスポットや、崖から落ちかけたゾロリたちを助けるトリックアートなど、楽しいしかけが盛りだくさんです。

『ママだーいすき』の表紙原画がここに!

『ママだーいすき』の表紙原画がここに!

「いもばん」を押してにせ札を作ろう!

「いもばん」を押してにせ札を作ろう!

また、それぞれの巻の解説では、そのお話ができた背景を知ることができます。モーニング娘。がブームになったときには牛のアイドル「モーモー娘」が登場する『きょうふのカーニバル』(29巻)が、世紀末の99年12月には地球に隕石が落ちてくる『ちきゅうさいごの日』(26巻)が出版されるなど、実は時事ネタ満載の「ゾロリ」。1巻から60巻までのゾロリ一行の道のりを追いかけつつ、30年間を「あんなことあったなあ」と振り返る……。

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『ゾロリ大金もち』の裏話はこちら! このように、「ゾロリ」各巻の知られざる背景が明らかになっています。

「あの話の元ネタってあの映画だったの!?」とテンションが上がるポイントも随所に仕込まれていて、パパとママもニヤニヤ&ジーンとしてしまうことうけあいです。
「かいけつゾロリ」の大冒険は、これからもまだまだ続きます! 展覧会も今後巡回の予定がありますので、ぜひ家族みんなでお出かけしてみてくださいね。

文・餅井杏奈

『かいけつゾロリ大冒険展』

開催期間:2017年4月26日(水)~2017年5月8日(月)
入場時間:午前10時30分~午後7時(午後7時30分閉場)
※最終日は午後5時30分まで(午後6時閉場)
入場料:一般 800円、大学・高校生 600円(税込)、中学生以下無料

立川高島屋:2017年7月21日(金)~2017年7月30日(日)
京都高島屋:2017年8月2日(水)~2017年8月14日(月)
高崎高島屋:2017年8月17日(木)~2017年9月7日(木)(以降も続きます)