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乳がんのステージ2はどんな状態? 気になる症状と治療方法とは

記事提供:Doctors Me

乳がんのステージ2はどんな状態? 気になる症状と治療方法とは

乳がんにはステージ2やステージ3などがありますが、これはいったいどのような基準で分けられているのかと気になっている人は多いかと思います。

今回はその中でもステージ2に焦点を当てて紹介していきましょう。

要チェック項目

□ステージ2は乳がんの初期段階

□治療法は摘出手術や放射線治療など

□しっかりと治療をすれば社会復帰も可能

乳がんのステージ2とは

乳がんのステージは8段階に分けられています。ステージ0、1、2A、2B、3A、3B、3C、4の8つです。そしてその大きな基準となるのが「腫瘍の大きさ」と「転移しているか」ですね。

ステージ2の場合は
・腫瘍の大きさが2㎝未満で、かつワキの下のリンパ節へ転移している
・腫瘍の大きさが2.1~5㎝で、かつワキの下のリンパ節へ移転していない

これらのどちらかが当てはまっていればステージ2A
・腫瘍の大きさが2.1~5㎝で、かつかつワキの下のリンパ節へ転移している
・腫瘍の大きさが5cm以上でリンパ節転移がないものに当てはまればステージ2Bということになります。

この段階で発見できれば、いわゆる早期発見となり、手術をしてがん細胞を摘出すれば社会復帰も十分に視野に入ってきます。

ステージ2は乳がんの早期段階

ステージ2は乳がんの中でも早期の段階なので、すぐさま死に直結するということはほとんどありません。

乳がん特有の症状が現れるというわけでもなく、胸やワキにあるしこりが気になるから診察に行ったら乳がんだった、というケースも多いですね。生存率も80~90%程度と高いです。

ちなみに胸にしこりがあったとしても、良性のしこりもあるため、必ずしも乳がんというわけではありません。せっかくなので簡単なセルフチェックの方法を紹介しておきましょう。

触ってみた時に消しゴムのような弾力性があり、しこりの位置が動く場合は良性のしこりです。

逆に石のように固く、位置が動かない場合は乳がんの可能性があります(ただし自己判断では良性のしこりだったとしても、念のために診察へ行くことをお勧めします)。

簡単なものですが、こういったセルフチェックから乳がんを発見したという患者さんもたくさんいます。早期発見のために、こういった方法は頭に入れておきたいですね。

ステージ2で行われる乳がん治療

ステージ2の段階では、腫瘍が大きい場合は「摘出手術」や「放射線治療」などで行われることが多いですね。

摘出手術

乳がんの摘出手術というと、乳房をすべて取り除いてしまうというイメージを持っている方もいるかもしれませんが、最近では乳房温存手術というものもあり、必ずしも全摘出になるとは限りません。

だいたい腫瘍の大きさが4㎝よりも小さいと、乳房温存手術で済ませられることが多いですね。温存手術の場合も脇のリンパ節を摘出するのはおなじですが、胸の筋肉に関してはほとんどそのまま残しておきます。

こうすることで胸の形は保ったまま、がん細胞を取り除くことができるというわけです。

もちろん腫瘍の大きさが4㎝を越えていたり、あるいは腫瘍が2つ以上、離れた場所存在しているという場合は摘出手術の方が望ましいですが...

放射線治療

放射線治療はがん細胞に高エネルギーのX線を当てて治療する方法です。がん細胞がある箇所だけピンポイントで照射できるうえ、がん細胞を死滅させることができるため非常に優れた治療法となります。

そして何より素晴らしいのが、再発率を大幅に抑えてくれるということですね。乳房温存手術だけで治療した場合、20年以内の再発率は平均で約40%と高めの数字が出ています。

しかし、そこに放射線治療を加えることで、14%にまで減少させることができるのです。

また摘出手術を受けた場合でも、実は再発率は意外と高く、20~30%ほどの数字が出ています。しかし、やはり放射線治療も併せて受けておけば2~3%にまで抑えることができるのです。

放射線というと副作用を心配する方もいるかもしれませんが、実際にこの治療での副作用はほとんどありません。

X線を照射するので、すこし皮膚が日焼けのような状態になることはありますが、体調にまで影響を及ぼすような副作用はめったに起こらないのです。

薬を使った乳がん治療

また乳がん治療には薬物療法もあります。主に抗がん剤を使用する「化学療法」、そして抗ホルモン剤を使用する「ホルモン療法」などが代表的ですね。

化学療法

化学療法は主に抗がん剤を処方する治療法です。

抗がん剤には「アントラサイクリン系抗がん剤」、「タキサン系抗がん剤」など様々な種類があるのですが、ステージ2の場合は多剤併用療法といって、それらのうちいくつかを併用して服用していくことが多いですね。

たくさんの薬を使うと副作用が大きくなるのではないかという心配があるかもしれませんが、実際には副作用というのは分散されます。抗がん剤は強力な効果を持っている反面、投与しすぎると強い副作用も出てきます。

ですが、だからと言って薬の量を減らしてしまうと、副作用が出ない分効果も薄くなってしまいます。そのためいくつかの薬に分けることで、効果を落とすことなく副作用だけを分散させているというわけですね。

ホルモン治療

こちらはホルモンの働きを抑える薬を投与することで、がん細胞の活動を抑え込む治療法です。

乳がんの細胞はエストロゲンという女性ホルモンの影響で繁殖しますから、そのエストロゲンを抑える薬を投与すれば、必然的にがん細胞も抑えることができます。

ただし、この治療を行うにはがん細胞がホルモン受容体を持っている必要があります。ホルモン受容体というのは、特定のホルモンと結びついて、そのホルモンが本来持っている力を引き出すという存在です。

がん細胞がもつこのホルモン受容体と、体から分泌されたエストロゲンが結びつくこととで、がん細胞は増殖したり活発になっていきます。

そのため、ホルモン治療では、エストロゲンとその受容体が結びつくことを阻害する薬を投与してがん細胞を抑え込んでいくのですが、がん細胞の中にはこのホルモン受容体を持っていないものも存在しているのです。

もし受容体を持たないがん細胞に対してホルモン治療を行っても、副作用が表れるだけで一向にがん細胞を抑えることはできません。

なのでまずは検査をして、がん細胞のホルモン受容体が陽性の反応を示していることを確認する必要があります。

乳がんからの復帰は十分可能

先ほどから説明しているとおり、ステージ2は乳がんの早期の状態です。そのため、しっかりと治療をすれば、以前と同じ生活をすることだってできます。もちろん仕事への復帰も可能です。

だいたい他の患者さんの話を聞く限りでは、退院してから1か月ほどで仕事に復帰しているという人が多いみたいですね。手術や入院などの期間も含めると、だいたい2か月ほどでしょうか。

復帰したばかりの頃はなんでもない作業でもすぐに疲れてしまうかもしれません。なので、復帰する前には事前に職場の人に相談しておくのがベターですね。決して無理はせず、徐々に慣らしていきましょう。

乳がんは自分だけでなく周りの人も心配になるものです。ですが乳がんから復帰した人が元気な姿を見せれば、周りの人の希望にもなることでしょう、

やっぱり乳がんは早期発見が大切

自分が乳がんと診察されると、途端に絶望に包まれてしまう人もすくなくはありません。

ですが、乳がんは早期発見をすれば十分に治りますし、社会に復帰することだって可能です。

むしろ普通に寿命を全うすることだってできます。確かに乳がんはショックですが、必要以上に落ち込む必要はありません。

ちゃんとした知識をつけておけば、不安だって払拭されるはずです。

(監修:Doctors Me 医師)

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