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【ここだけの話…教えて!アオイ先生!】 赤ちゃんの夜泣き~その対策について~

記事提供: nicottie[ニコッティ]

連日、育児に奮闘しながら、昼間だけでなく夜中も「夜泣き」につき合うのは、ママもパパも、心身両面でくたびれることでしょう。そこで、赤ちゃんの特性を知り、安全を最優先にすえた夜泣き対策を考えましょう。

【ここだけの話…教えて!アオイ先生!】 赤ちゃんの夜泣き~その対策について~

こんにちは!助産師のアオイです。
タッチケア(ベビーマッサージ)など、ママや赤ちゃん向けのイベントやセミナーをおこなう時には必ず、最近の育児の様子も一緒に伺っています。ママたちに悩みを出しあってもらうと、離乳食とならんで必ずといっていいほど話題にあがるのが「赤ちゃんの夜泣き」です。

スンナリ寝てくれなくて困っている

夜中に何度も起きるので、私が寝不足でツライ!

夜中に泣かれ、私が泣きたくなる。どう付き合ったらいい?

このような悩みを共有していると、ママと赤ちゃんにとって、そのときどきに、より良い方法をみつけて実践されているママの話を聞くことは、ほかのママさん方にとっても、「夜泣き対策の引き出しが増える!」と好評です。そして、私ども助産師は、ママの気持ちに寄り添いながらも、赤ちゃんの特性や安全性という視点から、どのようにしたらよいかをアドバイスしています。

今回は、とくに日頃から質問が多い2つのお悩みをとりあげて、夜泣き対策を考えてみたいと思います。

具体的な対策を考える前に、ぜひ、こちらもお読みくださいね!⇒『赤ちゃんの夜泣きはいつまで続くの?』

『赤ちゃんって、ひとりで寝るものだと思っていました。どうしたらスンナリ寝てくれるのでしょうか?』

たとえば、離乳食の食べっぷりがいい子と少食な子、また、歩き出しに慎重な子と何回も転びながらも歩こうとする子といったように、赤ちゃんにはそれぞれ個人差がありますね。同じように、なかには寝つきが悪い子もいるものです。赤ちゃんはカラダのいろいろなところが未熟ですが、眠ることもまた未熟で練習中なのです。
ほかの赤ちゃんとつい比べてしまいがちですが、1日の赤ちゃんの機嫌などトータルに考えて「うちの子は、こんな感じかな」と見守ることも大切です。3~4ヶ月頃から一昼夜を周期とした昼夜の区別がつくようになってきますから、まずは、生活リズムをととのえて「夜に寝る」というリズムをつくっていきましょう。そのためにポイントとなるのは、次のようなことです。

【ここだけの話…教えて!アオイ先生!】 赤ちゃんの夜泣き~その対策について~

1)朝は8時までには起こして、カーテンを開け、光と風を取り込む
前日、遅くまで起きていたとしても、朝、一定の時間に起こすことがポイント。

2)1日1回はお散歩や外遊び、スキンシップをポイントとした遊びを!
日中、活動的に過ごすことで、適度な疲労感で眠りにつけます。

3)お昼寝は15~16時くらいには切り上げる
午後、お昼寝するようなら、遅くとも16時くらいには切り上げて起こしましょう。

4)お風呂は寝る1~2時間前には入る。温度に注意!
お風呂の温度は熱すぎるとなかなか寝つけませんから、40度くらいまでにしましょう。また、体温が下がってくるとヒトは眠りにつけるので、寝る時間から逆算して2時間ほど前までにお風呂に入って、少し時間をとってクールダウンをしましょう。

5)寝る前の1~2時間は静かに過ごして眠る準備をする
興奮するような遊びは控え、静かに過ごします。テレビやスマホをみせるのは、脳が刺激を受けて興奮します。眠気を起こして生体リズムをととのえるという「メラトニン」。暗くなると分泌されるといいます。照明も少し落として。夜中の授乳や泣いている時も、あまり明るくしすぎないようにしましょう。

6)入眠儀式:寝るまでの一定の流れつくる
お風呂→タッチケア(ベビーマッサージ)→授乳→就寝など、夕方から寝るまで一定の流れを決めて毎日繰り返すことで、「こうなったら寝るんだ」と、赤ちゃんも予測するようになるといわれます。

7)寝る前にしっかりスキンシップ
寝る前にもスキンシップをして、心の安定を図りましょう。ただし、あまり興奮させないように。

8)親も早く眠るようにしましょう
「子どもが寝たら、あれをやって、コレをやって・・・」と思うママはたくさんいるでしょう。また「子どもだけ先に寝かせて、テレビでも見て息抜きしたい」という人もいるでしょう。でも、夜何度も泣いて起きるといったときは、かえってママも一緒に早く寝てしまいましょう。その方が、子どももママが側にいることで、安心して眠るようになった、ということもあります。

9)親のイライラはそのまま子どもに伝わります
夫婦関係の問題・親と上の子どもとの関係・親の対外的な問題等、 親が、特に母親が イラつくことは沢山あると思います。親がイライラすると、子どももイライラして、結果、二人とも寝不足になる、ということは意外とよくあることです。イライラの解消方法を見つけたいですね。

『添い寝しながらのおっぱい。10か月になっても夜中2~3時間ごとに起きるので、正直、体がしんどい!』

地域の保健センターでおこなう健診をお手伝いしていたとき、「10か月ごろになると、夜間まとまって寝る、と聞いたのに・・・」と、いわゆる添い乳での寝かしつけに関して、このままの方法でよいのか悩む、という相談が少なくありませんでした。また最近では、「添い乳での寝かしつけだと、くせになってしまい、母乳をやめるとき、やめさせにくいと聞いたがホント?」という話も、多く聞かれるように思います。

【ここだけの話…教えて!アオイ先生!】 赤ちゃんの夜泣き~その対策について~

赤ちゃんは、なぜ夜中におっぱいを欲しがるのでしょうか?
赤ちゃんの脳が急速に発達しているあいだ、多くのエネルギーが必要不可欠です。でも、赤ちゃんはまだ胃が小さいので、一度に多く飲んで消化することが難しいため、早く消化し、すぐエネルギーとなる、高カロリー・低脂肪の母乳は理にかなっています。ですから、母乳で育てられている赤ちゃんは、1日の間に頻繁に飲むことになります。また、夜間頻繁に母乳を飲むことで、赤ちゃんはママの乳腺を刺激し、乳汁分泌を促しているのだ、という見方も出来ます。

赤ちゃんは、定期的に眠りが浅くなったとき目を覚ますことで、親がそばにいることを確認している、ともいわれます。ヒトの赤ちゃんは、たとえば養育者であるママやパパに自分からしがみつくことができず、抱かれて移動することに依存しています。このように、ある意味、養育者がそばにいなければ生き延びていけませんから、夜中に目を覚ますことは、ずっと昔から赤ちゃんが生きていくために続けてきた行動なのだ、という専門家もいます。

ほかに、添い乳と夜泣きの関係でいえる理由のひとつとしては、添い乳しながらおっぱいが口に入っていることで、気持ちよく安心して寝入ったはずなのに、眠りが浅くなったとき、おっぱいが口に入っていなくてびっくりしてしまい、泣いてしまうということ。たしかに添い乳をして寝る、というひとつの入眠パターンが出来上がっているともいえますから、慣れるまで多少赤ちゃんは泣くかもしれませんが、それも理解した上で、もう10か月頃であれば「泣いたら添い乳」以外の、新しい寝かしつけにトライしてみてもいいかもしれません。
たとえば、
・グズグズし出したら、背中をやさしくトントンする
・肌と肌を密着させて、ママの寝息を聞かせて安心させる など。

住宅事情や赤ちゃんの泣き方によって考慮する必要があるかもしれませんが、一晩のうち、グズグズするうちの何回かは、赤ちゃんが安全であることをそっと確認した上で、少しの時間、寝たフリをして愛情ある静観をする、という手もひとつの方法かもしれません。肌と肌がふれただけで傍にいることが理解できて、意外とスンナリ寝ることもありますよ。

一方で、今まで相談を受けたママさんたちのなかには、添い乳がしんどいな、と思ってほかの方法を試してみたけど、やっぱり添い乳の方がスンナリ寝てくれて、煩わしさがなくて楽だった、という人もたくさんいました。

安全第一!の対策を考えよう

【ここだけの話…教えて!アオイ先生!】 赤ちゃんの夜泣き~その対策について~

これまでお伝えしてきた他にも、夜泣きの対策はさまざまあります。ですから、ママ、パパ、そして赤ちゃん双方にとって、より楽で、合うと思う方法を試してみるのもひとつでしょう。
試してみるときは、あまり一度にあれこれ試すと、赤ちゃんが混乱するかもしれませんから、ひとつの方法をある程度続けてやってみる、というやり方をお勧めします。海外では、赤ちゃんの睡眠パターンをかえることができるという研究結果に基づいた、いわゆる睡眠トレーニング法もあるようです。ただし、文化、習慣、住宅事情などが異なる日本で、そっくりそのままやるのもどうか?という意見もあります。

また、赤ちゃんの体温や呼吸、心拍などの生理学的機能のなかには、成熟するまで生まれて数か月かかるものもあります。たとえば、そういったカラダの機能が発達して、整う前に、睡眠パターンをトレーニングすることは、SIDS(乳幼児突然死症候群)のリスクにつながる懸念があります。赤ちゃんの睡眠パターンの特性などもふまえて、まずは、赤ちゃんの安全を念頭に置き、しっかり確保できるか考えた上で、対策をたてましょう。

また、もしいろいろな対策をしても夜泣きが落ち着かず、万が一、どうしようもなくイライラした時には、まず赤ちゃんの安全を確認してから別の部屋に行って、大きく深呼吸してみましょう。毎日夜泣きに奮闘して、寝不足になっているママもパパも、本当にツライでしょう。かかえこまず、小児科のかかりつけ医や地区担当の保健師などに相談しながら、一歩ずつ考えていきましょう。

監修:三原武彦(小児科医)

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コラム出典:【ここだけの話…教えて!アオイ先生!】 赤ちゃんの夜泣き~その対策について~
(by nicottie[ニコッティ] )