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しなくていいことが増えれば育児はもっと楽しくなる!「おやこ保育園」主催のお二人にインタビュー!

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「大変だった子育てを楽しめるようになった!」とママたちの間で大人気の「おやこ保育園」。子どもがのびのびと成長し、ママも楽になるヒミツとは? 園でのメソッドを一冊に詰め込んだ『いい親よりも大切なこと』の著者であり、園主催者の小笠原舞さん、小竹めぐみさんのお二人にお話をお伺いしました。子育てが「楽しくない」「つらい」と思うママ必読です!

お二人の主催されている「おやこ保育園」とはどんなところですか?

小竹めぐみさん(以下、小竹):ママと子どもが一緒に通う保育園です。保育園といっても通常のものとは違い、月2回、全8回通う親子プログラムです。私たちがやりたかったことを全部詰め込んで、保育園の新しい形を探求したいなと思ってできたのが「おやこ保育園」です。

小笠原舞さん(以下、小笠原):「園舎はなく、教室は街の中!園庭は街全部!」「子どもも大人も一緒に過ごして、どちらも主役になれる」など、これまでになかった新しい形の保育園です。

今回発売された『いい親よりも大切なこと』はどんな本ですか?

小竹:「おやこ保育園」のメソッドをぎゅっと詰め込んだ本です。
ありがたいことに「おやこ保育園」のことが口コミで広がり、そこでの活動をもっと知りたいという声が上がって、今回書籍化することになったんです。

小笠原:子育て本というと「○○するといい」というものが多いと思いますが、この本は「しなくていい」を軸にしているのがポイント。お母さんたちは子どものためについあれもこれもとがんばってやりすぎちゃうんですが、もっとしなくていいことがあると思うんです。それであえて「しなくていい」という書き方にしました。

お二人からみた、子育て世代のママたちと子どもの関係はどのように見えますか?

小竹:我が子とほかの子を比べることで、 「うちの子はできてない」「大丈夫かしら?」と、 不安に思っているママが多くいるなぁと感じます。 比較するのではなく、その子自身を見つめていくことこそが大切です。 それはなぜか……ということを、この本を通して伝えられたらいいなぁと思いました。

小笠原:子育ては自分の思うように時間が使えなくはなるけれど、子どもと一緒だから味わえる時間や、今が大事ということがわかってもらえたら、もっとお母さんたちが子育てを楽しめるのかなと思います。

著書の中に「しないこと」を増やすと子育てが楽しくなるとありますが、そう思えるようになったきっかけは?

小笠原:保育士をしている時、子ども同士がかかわりあいながら遊んでいるなかですごく成長している姿が見られて。それを見て、なんでもやってあげるんじゃなく見守ることも大事なんだなと気づいたんです。

小竹:私も保育の業務をやっているとき、苦手な業務があったんです。その時は「がんばらなきゃ!」と思っていたんですけど、よく考えてみると、それって他の人に代わってもらったり、やり方を変えればもっと楽にできることだったんですよね。
育児も家事も同じで、「全部自分で完璧にやらなきゃ!」と思うと、辛いですよね。苦手なことは思い切って家族に頼ったり、やり方を自己流に変えてしまったっていいんです。そんなふうに冷静になるために効果的なのが、以下3つの質問です。

1、得意なことでこれからも続けたいことはなんですか?
2、苦手なことでもう解放されたい・するのをやめたいことは何ですか?
3、苦手なことだけど、自分なりにやれる方法を見つけてみたいことはなんですか?

この質問は2番がポイント。たとえば、掃除が苦手なら3日に1回にしたっていいんです。
我慢してやり続けちゃうと爆発して「全部やめたい!」となるから、つらくなりすぎるまえに家族会議をしたほうがいいですね(笑)。

「しないこと」によって、子どもたちはどのように変わりますか?

小竹:自発的になっていきます。

保育士をしていた時、子どもたちには「よく噛んで食べてね」「食を楽しもうね」といっていたのに、自分は忙しさのあまり5分くらいでかき込むように食べていて……。

あるとき、子どもにいっていることと自分のやっていることは真逆だと気づいて、食べ方を改めたんです。すると、今までふざけていた子がふざけなくなったり、食べこぼしをしていた子は自分の口のサイズに合う量をスプーンですくって食べられるようになったり……と様々な変化が起こり、自然と子どもたちが自発的になっていきました。

結果、「私がしないと!」と思い込んでいた食事のサポートをする必要がなくなっていったのです。

家庭でも同じで、「親の私が食べさせなきゃ」とがんばってしまうと思うのですが、大切なのは「食事は楽しい」ということが伝わる環境づくりです。 たとえば、ママが子どもの隣に座って小さいおにぎりを一緒に食べながら「おいしいね」というだけでもいいんですよ。食事の時間は、食べることを一緒に喜ぶことが何よりも大事なので、まずはそこに意識が持てたら良いですね。

お母さんたちは子どもの食事に対してすごくストレスを抱えてそうですね。

小竹:食事に関する質問は多いですね。なかでも食事の時間に歩いちゃうという悩みがナンバー1!

小笠原:発達的にまだ、集中力が長くはもたない時期ですもんね。

小竹:そうそう! 私たち保育士としていえることは、みんなもたないんですよ。だからといって「それでいいですよ」というのではなく、どうしても食べさせたいものがあれば、最初の3分で集中して食べさせてあげるのも良いかもしれません。小分けにあげると食べられた、というタイプの子もいますね。

お二人にとって子どもと接するうえで一番大切にしていることはなんですか?

小笠原:私は、目の前の子をよく見るということを大事にしています。そうすると「その子らしいところ」というのが見えてくるから、それをカメラで撮るんですよ。あとでお母さんたちが見て「こんなキラキラした目をしてたんだな」ということに気づいてもらえるといいなと思って(笑)。そしたら子どもと一緒に遊ぶ時、またそのキラキラした瞬間を探してもらえるといいなと思います。

小竹:私は、逆にカメラが持つのが苦手なタイプなんです。なぜかというと、写真を撮っていると「今」を逃しちゃう感覚になり、視野が狭くなってしまう……そうすると、私の場合、今を味わいきれなくなるんですね。

これはどっちがいいかじゃなくて、小笠原と私の性格の違いなんですよね(笑)。 自分の特性を自覚する(分かろうとする)ことが大事かな、と思います。

小笠原 これを読み終わったママたちと「子育てをするうえでどんなことを大事にしていますか?」ということを話してみたいですね。

『いい親よりも大切なこと』

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各種メディアや口コミで話題の講座「おやこ保育園」から厳選した「遊び」「コミュニケーション」「しつけ」のノウハウを具体的に紹介。「子育てが‟大変“から”楽しい“に変わった」と号泣するママ続出!
発行:新潮社
価格:1200円(税抜)

取材、文・間野 由利子