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子どもの誤飲事故にご注意! ヒヤッと体験談&対処方法

※2016年12月時点の情報です。

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これからの年末年始シーズンで、パーティーや旅行、帰省などを計画している方も多いのでは?  普段からお子さんに十分目配りしているママたちも、ついつい人の目が多くなったことで気が緩んでしまったり、子ども自身がはしゃいでしまって、普段しないような突飛な行動をとったりすることもあるかもしれません。

事故を未然に防ぐためにも、あらためて子どもの「誤飲」について、注意しておきたい項目をまとめてみました。

誤飲と誤嚥(ごえん)の違い

本題の前に、言葉は似ているけれど対処法や予防策が変わってくる「誤飲」と「誤嚥(ごえん)」についてご説明します。

「誤飲」とは、食物以外の物(特に身体に有害なもの)を誤って飲み込んでしまうこと。

「誤嚥(ごえん)」とは、通常ならば食道へと送り込まれるはずの食物や唾液などが、何らかの理由で誤って咽頭や気管に入ってしまう状態のこと。

違いはわかりますか? どちらも小さなお子さんには気をつけたいことですよね。今回は「誤飲」についての話です。ママスタにも子どもの「誤飲」について、たくさんの体験談が寄せられていました。

子どもの誤飲 ヒヤッと体験談

『赤ちゃん用の爪切りのキャップが、うんちと一緒にでてきて、すごく焦ったことが……』

「元旦那が子どもを連れて義実家に遊びに行ってた時。そこで元旦那が昼寝したらしく、ポケットからタバコを取り出して誤飲。子ども、胃洗浄したよ』

『子どもが市販薬を誤飲しました。自分の家だと管理を気をつけてるから誤飲することはないけど、帰省したときに。何錠使った状態か分からないし、本当に食べたかも分からないしで、その時はテンパった』

『未遂だったけど、上の子がミニカーのタイヤをバラしてしまったようで、金具やタイヤが床に散らばっていた。下の子がもし拾って食べてしまったらと思うと血の気がひいた……』

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普段から気をつけてはいたものの、一瞬のスキに子どもが誤飲をしてしまった、と反省するママたちの声がたくさんありました。お子さんが口に入れる前に気づいて誤飲を防いだものの「ヒヤッとしたことがある」というママの体験談も多く寄せられていました。

身近なものが凶器や毒物に変わる!?内閣府からも注意喚起

内閣府広報室では後を絶たない「ボタン電池」「医薬品」「タバコ」の誤飲について注意喚起を行っています。

【事例1】「化学やけど」−ボタン電池の誤飲が元で食道や胃にで穴があくことも

おもちゃやキッチンタイマー、リモコンや小型の時計など、身の周りの様々な製品に使われている「ボタン電池」。小さなお子さんがそうした製品を触るうちに、電池のふたが外れてボタン電池が子どもの目の前に転がり出ることがあります。また寿命の終えた電池を交換する際、大人がボタン電池をテーブルなどに置いてその場を離れたちょっとした隙に誤飲事故が起きているそうです。

ボタン電池を誤飲すると、気管を塞ぐなどして窒息を起こす危険のほか、食道などの内壁に貼り付いて「化学やけど(化学熱傷)」を起こす危険があります。

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(写真提供:国民生活センター)

事例として、2歳の子どもがボタン電池を誤飲して病院で摘出手術を受けたところ、食道に重い化学やけどを起こしていたため、さらに1か月間の入院・治療が必要になってしまったのだとか。

小さなお子さんがいるご家庭の方は、ボタン電池を誤飲した場合の危険性もあらためて確認しておき、事故を未然に防ぐよう気をつけたいものですね。

【事例2】大人向け医薬品の誤飲は、おう吐や意識障害の原因に

大人が使っている医薬品を、幼い子どもが誤飲する事例もあります。「向精神薬」や「気管支拡張剤」、「血圧降下薬」、「血糖降下薬」などをはじめ、医薬品には用法・用量を超えて大量に服用すると、重い中毒症状を起こすものがあります。

身近な大人が日頃から医薬品を口にしているところを見れば、小さなお子さんが興味を引かれて口にする可能性もでてきてしまいますよね。薬の管理は徹底して行い、お子さんの手の届かないところに隠しておきましょう!

【事例3】タバコの吸殻や灰皿の水は、吐き気や腹痛。さらには中毒や死亡の危険性も

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タバコやタバコの吸殻、吸殻が置かれた灰皿に溜まった水(浸出液)の誤飲事例もあります。タバコに含まれるニコチンには血圧を上昇させる作用があります。大量に服用すると中毒を起こし、最悪死に至ることも。特にタバコの浸出液は、ニコチンが吸収されやすい状態にあるため、さらに危険なんだそうです!

ママ自身が吸っていなくても、旦那さんや帰省先のまわりの大人の管理が悪ければ、簡単に事故に繋がってしまう恐れのあるのがタバコです。

誤飲事故を防ぐためにも、まわりの方からの理解や協力を得ることが重要ですね。

もしも誤飲した場合は

もしも、お子さんが誤飲してしまった場合には、口の中を覗いてみて、誤飲した品物をその場で取り出せるようなら、直ちに取り出してください。吐かせることができるようなら、吐かせてあげてください。ただし、その場で直ちに取り出すことが難しいと思われたら、速やかに医療機関を受診しましょう。

また、誤飲したタバコや吸殻、浸出液を吐かせる場合に、吐きやすいよう水や清涼飲料などを飲ませると、ニコチンが吸収されやすくなって逆に危険性が高まることがあります。何も飲まずに吐き出せる場合以外は、無理をしないで速やかに医療機関を受診してください。

寝返りやハイハイ、よちよち歩きなど、自分で動けるようになったお子さんは好奇心旺盛!  何でもかんでもお口に入れてみるのも、成長段階の1つではありますが、やはり危険が潜んでいます。

誤飲事故を防ぐには、「誤飲の可能性がある品物は、幼児の手が届くところに置かない」「なるべく幼児から目を離さない」など、まわりの大人の配慮が重要です。

これからの年末年始シーズンにむけて、いまいちど誤飲事故の危険性や予防策、もしもの時の対処法などを大人同士で話し合っておくといいのかもしれませんね。

迷った時には、お電話を!「小児救急電話相談」

img_7326全国同一の短縮番号 #8000をプッシュすると、住んでいる都道府県の相談窓口に自動転送され、小児科医師・看護師から子どもの症状に応じた適切な対処の仕方や受診する病院などのアドバイスを受けることができます。

ただし、子どもが嘔吐したり、意識がはっきりせず、ぐずったり、けいれんしたりしていたら、休日・夜間に関わらず、「病院の診療を受けたほうがいいか」などの判断に迷わずに、直ちに救急車を呼ぶようにしてください。

参考

政府インターネットテレビ 「子どもの誤飲事故を防ぎましょう 医薬品・ボタン電池・パック型液体洗剤」
政府インターネットテレビ 「身のまわりには危険がいっぱい!!気をつけよう 製品による子どもの事故」
政府インターネットテレビ「大切な命を救うために~救急車の正しい利用法と応急手当」(約6分半)
政府広報オンライン

 

文・赤石みお

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