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鉛筆の持ち方が変だけど直さない!そんな娘の心が動いたきっかけは…

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娘の鉛筆の持ち方がおかしい‥。と、気づいたのは娘が幼稚園の年長さんから小学校一年生になる頃でした。すでに持ち方は固まってしまっていました。思えば鉛筆やクレヨンの持ち方は、クレヨンを持ちはじめた2、3才の頃に「こう持つのよ」と教えたきり。比較的絵や字を器用に書く娘だったので、持ち方がおかしいとは思い至らなかったのでした。

本来、鉛筆は親指と人差し指と中指で三角形を作って支えますが、娘は親指の付け根の腹の部分で支えていました。通常より鉛筆の角度が違うように見えます。

一度身についたらなかなか直らない

鉛筆の持ち方がおかしいことに気がついてから、「わあ!これちょっと違う。今から直そうか」と言ってみました。とはいうものの、既に力の入れ方が固定されていて、持ち方を直すと力が入らず、字が揺れてしまいます。娘も「うまく書けない!」と半ばパニック状態に。「でも、今のうちに直さないと、大人になってから、困るよ」と私が何度言っても「困らない!」の一点張り。今まで楽しそうに絵や文字を書いていた子が、泣きながら悩む姿を見て、こちらも心が折れそうになりました。

人に迷惑かけるわけじゃないし、絵も文字もちゃんと書けているのだし‥

きれいなフォームのほうがいいに決まっているけれど、2、3才ころにしっかり鉛筆を持てているか確認しなかった自分も悪かったと反省し、半ばあきらめていました。

初めて会うおじさんの一言で…

そんな折、数年ぶりに遠方の親戚の家に出かけ、娘は初めて大伯父さんに会いました。我が家は、娘の祖父二人は娘が生まれる前に他界しており、親戚付き合いもあまりないので、「おじいちゃん」的存在が欠落しています。パパではなくおじいちゃん。パパより目上のおじちゃん。ちょっと怖くて、でも優しくて、でも面倒くさいことを言われる‥という存在の大伯父さんと触れ合うのは、娘にとっては初めての経験です。

最初は「かわいいね」「絵が上手だね」と褒めてばかりいた大伯父さんでしたが、ふと言いました。

「でも、鉛筆の持ち方がダメだ」

その瞬間、娘の表情が固まりました。プライドがあるのか、苦笑いしながら絵を描き続けた娘。(ちょっと傷ついたかな?恥ずかしい思いをしたな)と私は思って、帰途につきました。

鉛筆売り場で

数日後、娘と文房具売り場に行く用事がありました。学校で使う新しいノートなどを探していると、娘が「ママ、これ買いたい」と言います。
それは、「もちかたくん」という、鉛筆の持ち方を直す矯正道具でした。

帰宅後、娘はそれを筆箱にいれ、学校に持って行きました。

それから一週間後。

娘「これ、毎日使ってる。先生にも何も言われないよ。」
私「持ち方、変わった?」
娘「すぐにはムリだけど、ちょっと角度が変わった気がする。」
私「そっか。完全に直らなくても、ちょっとでも違うかもね。」

私が言っても直そうとはしなかった、鉛筆の持ち方。親戚の、それも初めて会ったおじさんの一言で、子供の心は動くんですね。数年かかるかもしれませんが、ゆっくり見守ろうと思います。
そして、時々親戚で集まることの大切さも感じました。88才の伯父さん、ありがとうございました。

文・yuki 編集・しらた まよ