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3人目の妊娠が発覚!でも嬉しくなかったママの話

こんにちは。筆者には10歳の男の子と6歳の女の子がいます。兄妹仲は良好で、やっと手のかからない年齢になってきたということもあり、親としてのんびりとした子育てを楽しんでおりました。両方の性別に恵まれたことから3人目はまったく考えておらず、家族4人のライフプランをどうするか、家族旅行はどこへ行こうか、そのようなことを考えて過ごしていました。

そんな矢先、生理が1週間遅れていることに気づいたのです。

一人で妊娠検査薬を試して…

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「間違いであってほしい」そんな希望がありました。勘違いだったら何事もなかったように日常に戻れるはず……そう思っていた筆者は生理が遅れていることも、検査薬を試すことも主人には打ち明けませんでした。しかし結果はくっきりと陽性反応が出てしまいました。そう、出てほしくなかった結果が出てしまったんですね。

その頃の筆者の胸の内は、なんともドロドロとした暗い思いに満ち満ちていました。家族4人での生活ペースができ上がっていたにもかかわらず、10カ月後に新生児がやってくる……。とてもじゃないけど、そんな日々を想像することができませんでした。何より上の子たちが小学校に上がれば、更に自分の時間も作れる、仕事も始められるかもしれない、と期待していただけに、またイチから手のかかる新生児を育てなければならないのか……と陰鬱な気持ちにしかなりませんでした。可愛い我が子に会えるかも、なんて1ミリも考えが及びませんでしたね。

それから家族に打ち明けることもなく、さらに1週間が過ぎました。普段通りの生活をしていく中で、だんだんとつわりのような不快症状が出始めてきたのです。

嬉しい気持ちになれない……母性神話に振り回される

「妊娠中は幸せな気持ちになれる」「胎動を感じるたびに我が子への愛しさが増す」そんな風に思える方もいるでしょう。しかし妊婦生活を2回経験してきた筆者にとって、妊娠期間は壮絶な10カ月であった、と断言できます。

嗅覚の変化、味覚障害、絶え間なく襲いかかる吐き気、それらが2、3カ月続くつわりに耐えなければなりません。妊娠中期から膨れ上がるお腹に対応しきれず出てくる妊娠線、色黒になる乳首、そのお腹の重みに耐えかねるように痛む腰や恥骨、母体の急激な変化に対応するので精一杯です。妊娠後期には内臓が圧迫されて頻尿になったり胃が上にせり上がってつわりのような症状にまた苦しむのですから、もう早く出してスッキリしてしまいたい! と何度思ったことでしょうか。

そんな経験があったので、陽性反応が出たときは……正直絶望のような気持ちでした。またアレを経験しなくてはいけないのか、と。そんな思いの中で主人にどう打ち明けていいのか分かりません。主人は筆者と違ってとても子煩悩であわよくば3人目も欲しい、と常々公言していた人でしたから、そんな人に向かってどんな顔で伝えればいいのか……罪悪感でいっぱいでした。

『子どもを2人も作っておいて今更3人目が嫌なんて。だったら避妊しろよ。それでも母親かよ。もうお腹の中には新しい生命が宿ってるんだからそんな気持ちはお腹の子に失礼だろ。不妊で悩んでる人もいるのに、最低』

そんな見えない世論みたいなものを勝手に感じ取って、親にも友人にも相談することができません。自己嫌悪に陥り、つわりはますます酷くなる一方で、精神状態はかなり不安定でした。

主人に告白、ますます混乱…

その頃の主人は仕事が忙しく、また飲み会も頻繁だったため、夜もあまり顔を合わせずにいました。気まずい思いを抱いていたのでそれについてはちょうど良かったのですが、その分家事や育児に加えてつわりのストレスも溜まります。とうとう耐えきれなくなってしまったのです。

いつものように夜主人の携帯から飲み会で遅くなる、と連絡が入りました。「こんなに辛い思いをしているのに、お前はのほほんと飲み会三昧かよ!」とイラついてしまい、怒りの勢いにまかせて妊娠したことを告げたのです。すごくびっくりしていました。妊娠が発覚してから2週間も経っていたことに対しても、なぜ言ってくれなかったのかと怒っているようにも感じました。しかしまだ勤務中であったため、その場ではあまり話すことなく切りました。

3人目を欲しがっていた主人があまり喜んでくれなかったことに寂しさを覚えています。自分ですら喜んでなかったのに何だか矛盾しているような、私は一体どうしたいのか、ますますわからなくなってしまっていました。
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気持ちが変わった言葉は……

中絶という選択肢はなかったので、産むことしかできないはずなのに色んな思いが交錯しているのでなかなか決心が固まりません。そのとき妊娠を知らされた主人から言われた言葉があります。

「赤ちゃんができて嬉しい、頑張って産んでほしい。ずっと3人目が欲しかったからすごく楽しみ」と言ってくれました。

家族に望まれていると感じた瞬間、色んな不安にがんじ絡めになっていた気持ちが一気に氷解したような心持ちでした。子どもたちにも報告するとすごく喜んでくれました。一番上の子はエコー写真を見て泣いてしまっていました、感動したようです。妊娠期間の辛い思い出や新生児のお世話の大変さは、今考えても拭うことはできないけど、この家族とならば乗り越えられそう、と自信につながったきっかけです。
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時間をかけても、いい

想定外の出来事に遭遇すると、人間誰しもが焦ったりパニックになったりすると思います。筆者は3人目の育児を想定していなかっただけに余計戸惑ってしまいました。妊娠したのに嫌だなんて母親が思うはずがない、と思われるかもしれませんが現に筆者がいます。時間をかけて妊娠を受け入れることができましたが、環境によっては難しい人もいるかもしれません。私もこんなこと思ったことある! とか、私だけじゃなかったんだ、と思ってくれる人の心の拠り所となれれば幸いです。

文・編集部 イラスト・ももいろななえ