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第2子以降の保育料が無料!子育てしやすい町”兵庫県明石市”の取り組みに注目

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今、兵庫県明石市では子育て世代の人口が増加しています。それは、平成23年5月に明石市長に就任し、現在2期目を務める泉房穂市長が、「子どもを核にしたまちづくり」を掲げ、特色ある子ども施策を進めてきたためです。予算配分を子育て施策にシフトし、子どもを産み、育てやすい環境を整えたことから、2012年から15年までに人口が約3000人増加しています。そして、子育て世代の人口の増加により地価も上昇、固定資産税収入が増加し、財政収支も改善しているという注目都市なのです。では、どのような施策がそれほどまで人口増加を引き起こしているのでしょうか。

所得制限なし!第2子以降の保育料を無料化

明石市では2016年9月から、所得制限なしで第2子以降の保育料を完全無料化します。子どもや兄弟の年齢、保護者の所得に関係なく一律で無料化するのは関西初で、5万人以上の市では全国初の試みとなります。明石市の試算では、夫婦共働きで年収700万前後、6歳、3歳、0歳の子がいる世帯の場合、年間約74万円の負担減になります。”第2子の壁”の大きな理由と言えば、経済的な負担。所得制限等がなく第2子以降が無料になるということから、今後も人口増加が期待されています。

待機児童ゼロを目指し1000人受け入れ枠拡大

2017年4月の待機児童ゼロを目指して、保育所や認定子ども園の新設・増設や、民間が行う施設整備への補助の拡充等、過去最大規模の施設整備を行い、新たに1000人規模の受け入れ枠が確保されるそうです。これは平成28年度に予定されている受け入れ枠増加数として、県内最大の規模となるそうです。

中学生までの子ども医療費完全無料化

さらに子育て世帯の負担を軽減し、子どもの健全な育ちを支援するために、中学3年生までの子どもの医療費が完全無料です。中学3年生までの通院、入院に係る医療費を完全無料化(保護者の一部負担なし、所得制限なし)しており、これは県内トップクラスの助成内容です。

子どもの貧困対策をするのではなく、すべての子ども達へ

他にも、明石市では全国に先駆けて「離婚時の養育費等取り決め」を進めたり、児童扶養手当の毎月支給にも取り組んでいます。「子どもは親の所有物ではない。明石の子は社会全体で育て、コストは社会が負担する」とおっしゃる市長。貧困家庭の子どもも、そうではない子どもにもしっかりとサポートが行き渡るようにとユニバーサルな支援が魅力です。

人口30万人、赤ちゃん3000人、本のまち300万冊「トリプルスリー」を目指して

明石市では、今後5年間の目標として、「トリプルスリー」を掲げ、「もっと選ばれるまち明石」を目指しています。「トリプルスリー」とは具体的に以下の内容を示しています。

  1. 人口増加の流れを止めることなく、人口30万人を目指す。
  2. こどもを産み育てやすい環境を整えることで、「赤ちゃん3000人」の出生を目指す。
  3. 明石駅前再開発ビルを「本のビル」と位置付け、「市民図書館」「こども図書室」「大型書店」を集積。学校や地域の「まちなか図書館」と連携し、本があふれるまちを目指す。

このように子育て家庭にとって有り難い施策の多い兵庫県明石市。市長の姿勢やコメントがとても力強く、より良い社会に!子どもに良い環境を!という気持ちがとても伝わってきます。

「子に過ぎたる宝なし」「子は宝」と昔から言いますが、電車内でのベビーカー問題や、保育園の騒音問題等、現代では何かと子育てしにくい問題も多く、正直窮屈に感じてしまうことも多いでしょう。しかしこのように街をあげて子育てを応援してくれるというのは、とても魅力を感じます。この取り組みが上手くいき、全国的にも広がってくれると嬉しいですね。

文・Sugao

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